汎用アノテーション記述言語MAMLの提案とその生成・処理プロセス

概要

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近年,メディアデータを効率良く検索したり要約したりする手段として,メタデータ技術が注目を集めている.我々は,メディアデータのための汎用アノテーション記述言語MAML(Multimedia Annotaion Markup Language)を策定した. MAMLでは,アノテーションの対象はファイルだけではなく,人物,オブジェクト,イベント等までも含めて,統一的な仕様で記述可能な点が大きな特徴である.いうまでもなく,ファイルの種類やフォーマットも限定しない.さらに,アノテーションデータの生成者および利用者たる人間が,理解・記述しやすい文章中心の表現構造を採用している.ユーザの明示的な作業によるデータ付与は,その時間的コストが問題視されるが,アノテーション支援ツールの実装によって大幅に削減可能となった.また,ユーザのアプリケーション利用に係る一般的な操作や入力をアノテーション行為と考え, MAMLデータを生成するプロセスについてもメーラとブラウザを例に解説する.さらに,MAMLデータを用いた応用事例について例示する.MAMLを適用することにより,メディアの種別に依存しない様々な応用アプリケーションの実現が期待できる.
社団法人情報処理学会の論文
2004-06-15