921. A NEW OCCURRENCE OF IMAGOTARIINE PINNIPED FROM THE MIDDLE MIOCENE GOUDO FORMATION IN HIGASHIMATSUYAMA CITY, SAITAMA, JAPAN
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
埼玉県東松山市付近に分布する中部中新統神戸層下部の礫岩層より, イマゴタリア亜科に属する鰭脚類の臼歯化石が発見された。当該標本は歯冠高が低く, 歯冠の遠位舌側に極めて発達のよい歯帯を持つことなどから, セイウチ科のイマゴタリア亜科に属する鰭脚類の, 左上顎第2もしくは第3前臼歯と判断される。北太平洋沿岸域におけるこの仲間の記録としては, これまでに知られる限り最も古いものの一つとなる。当該標本は, 単離した1個の臼歯であるため属種を決定できないが, プロトコーンシェルフがよく発達していることや, 2歯根であるなど原始的特徴を保持しており, ほぼ同時代から知られているセイウチ類の祖先とされる, ネオテリウム類の臼歯に最もよく類似している。このことから, 当該標本は最古の鰭脚類であるエナリアルクトス類から, セイウチの系統に分かれた初期の仲間のひとつであったろうと思われる。
- 日本古生物学会の論文
- 1991-06-28
著者
-
甲能 直樹
千葉県立中央博物館学芸部地学科
-
長谷川 善和
下呂温泉
-
甲能 直樹
国立科学博物館地学研究部
-
甲能 直樹
Department Of Geology National Science Museum
-
甲能 直樹
国立科学博物館
-
甲能 直樹
国立科学博物館・地学・古生物
-
甲能 直樹
京都大学理学部地質学鉱物学教室
-
長谷川 善和
Department Of Geology National Science Museum Tokyo:geological Institute Yokohama National Universit
-
長谷川 善和
横浜国大
-
長谷川 善和
Geological Institute Of Yokohama National University
-
長谷川 善和
Gunma Museum Of Natural History
-
長谷川 善和
横浜国立大学教育学部
-
甲能 直樹
Natural History Museum and Institute, Chiba
-
長谷川 善和
群馬県自然史博物館
-
長谷川 善和
国立科学博物館
-
甲能 直樹
国立科学博物館地学研究部古生物第3研究室
-
Kohno Naoki
National Museum Of Nature And Science
-
長谷川 善和
Geological Institute, Faculty of Education
関連論文
- 始祖鳥東方見聞録
- 足柄層郡産パラステゴドン象
- 手取層群(白亜期前期)から初の翼竜 : 岐阜県荘田村アマゴ谷層の(第四指)指骨について
- 鮮新世の北西太平洋からギルモアオットセイの初産出
- 北太平洋の鮮新世セイウチ類(哺乳類 : 食肉目)とその古生物地理
- 稚内市の声問層(後期中新世中期-前期鮮新世)から産出した海生哺乳類化石
- Distinguishing archeological and paleontological faunal collections from Pleistocene Japan : taphonomic perspectives from Hanaizumi
- 『日本コウモリ研究誌-翼手類の自然史』, 前田喜四雄著, 2002年, A5判, v+216ページ, 東京大学出版会
- Gil-Vernet法による膀胱尿管逆流防止術の検討(第37回中部総会)
- 東京都あきる野市産Stegodon臼歯化石の再検討と日本の鮮新統産大型Stegodonの種名について
- 房総半島の鮮新統名洗層から産出したコブオウギハクジラとその生存レンジについて
- 形態形質に基づく分岐学的系統推定と化石記録 : 鰭脚類の系統仮説を例に
- 阿武隈山地東縁域の鮮新統から知られるアシカ科鰭脚類の概要
- 下北半島尻屋地域の更新世脊椎動物群集
- かたちの学校(2)
- かたちの学校
- 東京都狛江市の下部更新統飯室累層よりダイカイギュウの全身骨格化石の発見
- 鰭脚類における系統進化, 食性の多様化, 古環境変遷の連鎖(生物イベントとしての哺乳類の海生適応)
- 生物イベントとしての哺乳類の海生適応(生物イベントとしての哺乳類の海生適応)
- 「恐竜二〇〇九 砂漠の奇跡」によせて
- 茨城県水戸産の絶滅鰭脚類化石「ミトアザラシ」(直良,1944)の微化石による地質年代と産出層準
- 134. 再発見された「ミトアザラシ(直良,1944)」の系統上の位置と微化石から見た地質年代
- 茨城県桂村で発見された中期中新世Stegolopbodon属(長鼻類)の下顎骨化石
- 北九州上部漸新世の鳥類化石産出について
- 哺乳類の類縁をさぐる : 比較形態からのアプローチ
- 新しい系統仮説からみるクジラの形態--系統研究における形態の意義 (クジラの起源がみえた)
- 中部太平洋産アカボウクジラ科化石の一新種
- 横浜市内沖積層産のザトウクジラの背椎骨化石について〔英文〕
- 富草層群産デスモステルスの歯について
- 921. A NEW OCCURRENCE OF IMAGOTARIINE PINNIPED FROM THE MIDDLE MIOCENE GOUDO FORMATION IN HIGASHIMATSUYAMA CITY, SAITAMA, JAPAN
- 富山県八尾町産中新世Stegolophodon化石
- 福島県いわきニュウタウン地域より産出せるStegolophodon pseudolatidens(YABE)の化石について
- 横須賀累層産オオツノジカ角化石
- 横須賀市内産のニホンムカシジカ角化石
- 第三紀兜岩層産の蛙化石
- 御船層群から産出した日本で最初の肉食恐竜〔英文〕
- 恐竜発掘は学問か (特集 博物学の復権に向けて) -- (古生物界より)
- 142 古琵琶湖層群から発見された足跡化石(3) : 足跡化石の解析
- 鰭脚類の起源と進化 (特集 分子進化と統計科学)
- 北海道瀬棚層(前期更新世)産海生哺乳類化石
- 化石の骨や,おもいつくままに
- 北西太平洋から初めてのハリテリウム亜科の海牛 (Sirenia : Dugongidae) の産出
- 佐浜ナウマンゾウ発掘調査で産出した脊椎動物化石について
- アシカの歩んできた道 (特集 海棲哺乳類の歩んできた道)
- 滋賀県の中新統鮎河層群よりサイ類化石の産出
- 岐阜・石川県の手取層群より産出したイグアノドンの歯化石
- 御船層群から産出した日本で最初の肉食恐竜
- 前期白亜紀宮古層群産ディプロドクス科の恐竜
- 4 福島県いわき市の白水層群石城層(前期漸新世)から産出した骨質歯鳥類(ペリカン目)化石について(日本動物分類学会第39会大会講演抄録)
- 加住丘陵から多摩丘陵にかけての鮮新 : 更新統産大型哺乳類化石
- 群馬県立自然史博物館
- ゴビ砂漠の恐竜と日本のビール
- 福島県いわき市の五安層から産出したDesmostylusの頭蓋化石について
- Early Miocene platanistoid from the Mizunami Group, Central Japan
- A Pliocene colobine from the Nakatsu Group, Kanagawa, Japan
- 琉球列島宮古島ピンザアブ洞穴における化石ハタネズミ科臼歯について
- 山口県日置層群産古第三紀鳥類(プロトプテルム科)化石
- 長野県南部の中新世富草層群から産出したチョウザメ類化石
- 最近の原始哺乳類化石研究の動向 (霊長類と食虫類・翼手類の系統・進化--Primatization)
- 房総半島の中部更新統万田野層から産出したステラーカイギュウ (Sirenia : Hydrodamalis gigas)
- The first record of an amphicyonid (Mammalia : Carnivora) from Japan, and its implication for amphicyonid paleobiogeography
- 1007 Miocene pinniped Allodesmus (Mammalia : Carnivora); with special reference to the "Mito seal" from Ibaraki Prefecture, Central Japan
- 科学の散歩道 ペンギンとペンギンモドキ
- 琉球列島の後期更新世〜完新世の脊椎動物 (琉球列島の後期更新世完新世の諸問題)
- 「国立科学博物館」と自然史科学 (博物館の21世紀--ナチュラルヒストリーの未来 自然史学会連合・日本学術会議50周年記念・合同シンポジウム)
- ニホンアシカの復元にむけて-4-アシカ科鰭脚類の系統進化-1-地質時代のアシカ科の系譜
- 福島県梁川町より産したパレオパラドキシア化石
- 北京原人をとりまく自然環境 (北京原人)
- 恐竜時代の哺乳類--ゴビ砂漠を中心として (白亜紀の世界)
- マダガスカルの古脊椎動物をたずねて (恐竜の国マダガスカル--ゴンドワナ大陸を追う)
- ゴビ砂漠恐竜発掘の歴史 (恐竜の時代(特集))
- クビナガリュウの発掘
- 日本から産出したヘラジカの化石とその意義について
- 日本最古!250万年前のサル化石を発見
- 見事に保存されていた中国・山旺の化石群
- 活発な中国の古脊椎動物研究
- 石灰岩がつくる中国の奇景
- 日本にもペンギンがいた!
- ニュ-ネッシ-は首長竜でない (古生物の世界)
- 赤ちゃんナウマン象の化石発見(グラビア)
- 全体像を現した怪獣デスモスチルス
- 古生物の島 マダガスカル(カラー)
- 恐竜"クビナガリュウ"の発掘
- 古生物の墓場 化石から過去をふりかえる (「洞穴学」への招待(特集))
- 横須賀市大木根の宮田層産ナウマン象
- 横須賀市久里浜湾内の埋積谷とナガス鯨類脊椎骨化石
- 東北・関東地方産長鼻類標本リスト (長鼻類の研究--日本及び周辺地域の長鼻類化石の地質学的・古生物学的研究) -- (調査・リスト)
- 日本の恐竜研究ことはじめ
- 瀬戸内海小豆島釈迦ケ鼻沖から産出した更新世後期のナウマン象〔英文〕
- 秋吉台の鍾乳洞などから発見された哺乳類化石から見た第四紀の哺乳類動物相
- Reexamination of Fossil Shrews (Sorex spp.) from the Middle Pleistocene of Honshu Island, Japan
- Reappraisal of "Brachyodus" japonicus, an Oligocene anthracotheriid cetartiodactyl from Japan
- 秋吉台の鍾乳洞などから発見された哺乳類化石から見た第四紀の哺乳類動物相
- 下北半島尻屋地域の更新世脊椎動物群集
- 山口県豊浦層群から産出したジュラ紀前期のワニ類化石
- 秩父市大野原の中部中新統秩父町層群奈倉層よりケトテリウム類化石の産出
- 埼玉県の中部中新統秩父町層群奈倉層ケトテリウム類の一新種
- 山口県豊浦層群から産出したジュラ紀前期のカメ類化石
- 秩父盆地の中部中新統秩父町層群より産出したケトテリウム類化石
- エナメル質アパタイトを用いた炭素および酸素安定同位体比分析 : 化石哺乳類の生態復元にむけて