野生動物医学における病理学の役割(<特集>実践現場における野生動物医学 : その取り組みと成果の具体例)
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概要
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野生動物の病態および病因を解明し, その生育環境に発生した異変を知るためには, 比較病理学的アプローチが最も有効な手段の一つである。病理学検査から感染症, 代謝病や中毒などの病気の本態を見極めることにより, 引き続き発生する動物の斃死や個体数の急激な減少, さらにはヒトへの影響を最小限にくい止めることができる。野生動物医学における病理学の役割としては, 主として次の4つが挙げられる。それぞれについて我々の経験例を具体的に挙げる。1.感染症モニタリング:野生動物保護管理, 家畜衛生, 人獣共通伝染病, 2.生態学の指標, 3.環境汚染の指標, 4.比較病理学。将来的には, 野生動物の病理情報と標本を集中化して蓄積し, データベース化し, それを公開することが望ましい。
著者
-
柵木 利昭
岐阜大学農学部
-
柳井 徳磨
岐阜大学農学部家畜病理学教室
-
酒井 洋樹
岐阜大学農学部家畜病理学教室
-
酒井 洋樹
岐阜大学応用生物科学部
-
柳井 徳磨
岐阜大学大学院連合獣医学研究科
-
柳井 徳磨
岐阜大学大学院連合獣医学研究科獣医病理学研究室
-
柳井 徳磨
岐阜大学農学研究科
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