患者の手術体験に関する看護学生の認識
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概要
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本研究は, 手術を受けた患者の体験に関する看護学生の認識を記述したものである。患者の手術体験に関する学生の認識を明らかにし, より良い実習指導方法の示唆を得ることを目的とした。各周手術期実習の最終日に, "患者にとっての手術体験の意味を考える"というテーマで約2時間のグループ・カンファレンスを行った。話し合われた内容は, 学生の承諾を得た上でテープ録音され, 記述された。逐語記録はグランディド・セオリーの手法を用いてコード化し, カテゴリー化を行った。看護学生は患者の手術体験に関して, "脅威""挑戦""罪の意識""生の証""未知の世界の発見"ととらえていた。意味を見出すことに関しては, "運命""人生におけるハードル""人間関係の再認識""償い""人生における岐路"ととらえていた。看護学生が, 罪の意識や償いを捉えるのは他の認識と比べて容易ではないことが明らかになった。上記の結果を通して, 看護学生が患者の気持ちに気付けるような指導の必要性が示唆された。
- 1999-03-20
著者
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岡部 聰子
東京都立保健科学大学
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下平 唯子
東京都立保健科学大学
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下平 唯子
東京女子医科大学看護学部
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下平 唯子
東京都立保健科学大学・保健科学部看護学科
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岡部 聰子
茨城キリスト教大学看護学部
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遠藤 久美
兵庫県立看護大学・修士課程
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野田 美紀
元東京都立医療技術短期大学
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