子宮筋収縮弛緩機構に対する性 steroid hormone と calcium との関係 : Mechanogram による観察

概要

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calciumと性 steroid hormone がどのような関係を保ちなから, 子宮筋収縮弛緩運動機構に関与しているかを明らかにする目的で, 種々の実験的条件下におけるラット子宮筋の収縮弛緩運動を mechanogram によつて観察検討した. 1) 去勢によってラット子宮筋は oxytocin, Caに対する反応が著明に低下する. 2) estrogen 処置によつてラット子宮筋は oxytoin に対する反応が高まるが, 大量(50μg)の estrogen によっては却つて反応が低下する.Caを添加すると子宮筋の収縮弛緩運動は増強するが, 大量の estrogen 投与による場合は, Caの添加によつて収縮が長時間持続する. 3) progesterone 処置によつてラット子宮筋は oxytocin に対する反応は低下し, 不規則な張力曲線を描く, Caを添加すると張力は増すが不規則であり, 又 progesteron 量の増加に従い張カもやや補強する.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1971-12-01