Prostaglandin F_<2α> および E_2 の妊娠子宮に対する作用

概要

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妊娠20日目ラット子宮に対する PGs の作用は次の如くである. 1) PGE_2・CD の子宮収縮閾値量は, 静注で1.8μg/kg, 静脈内持続投与で1.3μg/kg/min, 経口投与では6mg/kgであつた. 2) PGE_2・CDの静脈内持続注入による分娩誘発例の子宮内圧, 電気活動の変化は, 自然分娩時のパターンと一致していた. 3) Oxytocin の子宮収縮閾値量は, 静注法で4.8mU/kg, 静脈内持続投与で2.2mU/kg/minであり, 経口投与では10U/kgで無影響であつた. 妊娠30日目ウサギ子宮に対するPGsの作用は次の如くである. 1) PGE_2・CDの静注は10μg/kg以上で血圧, 子宮内圧を下降させ, 中子宮動脈内投与では5〜10μg/kgで血圧に影響なく子宮内圧を上昇させる. 2) 腹腔内および子宮内投与ではPGE_2・CD5μg/kgおよび10μg/kg以上でリズミカルな子宮内圧の上昇を認めたが Tonus は上昇せず, また血圧に影響はなかつた. 臨床応用では, 基礎実験の成績から, 卵膜外注入法が適当ではないかと考え, 分娩誘発に用いた. 陣痛誘発効果の点からも, 母児に対する副作用の点から考慮しても, 良い方法であると考えられる.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1973-06-01