霞ケ浦沿岸域の湖底土砂に含まれる沈水植物の散布体バンク
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概要
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沈水植物がほぼ完全に消失した湖沼である霞ケ浦において, 湖底の土砂に沈水柱物の散有体バンクが含まれている可能性を明らかにするために, 沿岸の漁港や植門の周辺から浚渫された土砂を, 水を溜めることができる実験施設内の面積約23,000m^2, 水深約0-100 cm の範囲にまきだし, 発生する植物を調べた.その結果, 絶滅危惧種であるシャジクモ, オトメフラスコモ, リュウノヒゲモや, 西浦では1990年代に入ってからの分布確認記録のなかったオオトリゲモを含む9種の沈水植物が認められた.沿岸域の湖底土砂中の散布体バンクは沈水植物を含む湖岸植生の再生に活用できることが示唆された.
- 日本生態学会の論文
- 2003-12-30
著者
-
宮脇 成生
株式会社建設環境研究所
-
西廣 淳
東京大学農学生命科学研究科生圏システム学専攻
-
西廣 淳
東京大学大学院生命農学研究科生圏システム学専攻
-
高川 晋一
(財)日本自然保護協会
-
安島 美穂
東京大学大学院農学生命科学研究科保全生態学研究室
-
西廣 淳
東京大学農学生命科学研究科
-
高川 晋一
東京大学大学院農学生命科学研究科保全生態学研究室
-
宮脇 成生
(株)建設環境研究所
-
西廣 淳
東京大学農学生命科学研究科生圏システム学専攻保全生態学研究室
-
西廣 淳
東京大学大学院農学生命科学研究科
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