日長及び温度が大豆子実の発達に及ぼす影響の品種間差異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
結実日数の短,中,長の大豆品種,黄莢(IIa),農林2号(IIb),岩手2号(IIc)を材料とし短日及び高温が子実の発達過程に及ぼす影響の品種間差異を内部形態的に調べた結果,次の様た事が明らかにされた。1.自然区に於ける子実の発達段階の進み方は,黄莢,農林2号,岩手2号の順におくれ,子葉が出来始めるのはそれぞれ10日目,15日目,25目目であり,胚の形態的完成はそれぞれ30日目,35目目,50日目であった。2.短日条件によつて各品種とも結実日数が短縮されるが,子実の発達過程の上からは,胚発達の初期及び結実後期の2つの段階が特に短縮され,品種間では黄莢,農林2号,岩手2号の順に短縮の程度が大きかつた。3.高温による子実発達段階促進の程度は短日に比べて小さかつた。4.自然区に於ける子実の長さ及び莢の伸長は胚の発達過程と同様に,黄莢,農林2号,岩手2号の順に遅くなつた。子実の長さ及び莢の伸長は矩日及び高温によつて促進されたが,その促進の程度は概して黄莢,農林2号,岩手2号の順に大であつた。
- 日本育種学会の論文
- 1959-12-20
著者
関連論文
- わが国暖地で栽培したウェスタン・ホワイト小麦の品質、形態ならびに生態的特性について
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第4報 乾物生産と収量との関係
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第3報 乾物生産の特性について
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第3報 物質生産が子実収量におよぼす影響 (第139回講演会)
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第2報 物質生産の特性について (第139回講演会)
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第2報 肥料養分および葉令が光合成におよぼす影響ならびに定温・定照度下における光合成の日変化について
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第1報 温度が光合成におよぼす影響
- 大豆の子実生産に関する研究 : 第1報 大豆葉の光合成特性について (第137回 講演会)
- 土壤水分が大豆の生育並びに収量に及ぼす影響に就いて : (第IV報) 生育時期別地下水位の変化が生育並びに収量に及ぼす影響 (第101回講演会)
- 土壤水分が大豆の生育並びに収量に及ぼす影響に就いて-3-
- 土壌水分ならびに施肥条件が大豆の溢泌液に及ぼす影響
- 土壌水分の乾燥又は多湿条件と施肥条件が大豆の溢泌液に及ぼす影響 (第133回 講演会)
- 日長及び温度が大豆の花芽の分化並びに花器の発達に及ぼす影響の品種間差異 : II. 花器発達の比較
- 短日が大豆品種の花芽の分化,発達並びに開花後の登熟に及ぼす影響の品種間差異
- [61]短日が大豆品種の花芽の分化,発達並びに開花後の登熟に及ぼす影響の品種間差異 : 日本育種学会第13回講演会講演要旨 : 一般講演要旨
- 土壌水分の過・不足が大豆の体内成分並びに結莢に及ぼす影響 : 2. 有機物質の生成蓄積について (第135回 講演会)
- 土壌水分の過不足が大豆の体内成分並びに結莢に及ぼす影響 : I 無機成分の吸収分布について (第135回 講演会)
- 大豆の培土が落蕾・落花・落莢に及ぼす影響
- 土壌水分が大豆の生育並びに收量に及ぼす影響 : 第V報 生育時期別土壌水分の過不足に伴う大豆体内の炭水化物及び窒素の消長
- 開花後の温度が大豆の登熟に及ぼす影響の品種間差異
- 洪積畑の大豆の栽培法に関する研究 : 第1報 土層別土壤水分の消長と大豆の生育・収量との関係
- 大豆の登熟期間の日長・温度条件が次代作物に及ぼす後作用
- 25.登熟期間の日長温度条件が次代作物に及ぼす後作用について : 日本育種学会第六回講演要旨
- 大豆の登熟に対する温度並びに日長の効果について
- 生育時期を異にした短期過湿処理が大豆の生育收量に及ぼす影響に就て
- 生育の各期における土壌水分の不足が大豆の生育並に收量に及ぼす影響について
- (56) 大豆の裂莢性の測定方法に関する研究(予報) : 日本育種学会第25回講演会講演要旨 : 一般講演
- 日長及び温度が大豆の花芽の分化並びに花器の発達に及ぼす影響の品種間差異 : I. 大豆花器の発達過程
- 品種の分類と生態 : 主として我国の大豆について
- 〔16〕日長及び温度が大豆の花芽の分化及び花器の発達に及ぼす影響の品種間差異 : 日本育種学会第17回講演要旨 : 一般講演
- 日長及び温度が大豆子実の発達に及ぼす影響の品種間差異
- 〔7〕〓麦の脱〓性について : 日本育種学会第20回講演会講演要旨 : 一般講演
- コルヒチン処理期間の温度が倍数体発現率に及ぼす影響について
- 30.コルヒチン処理期間の温度が倍数体発現率に及ぼす影響について : 日本育種学会第四回講演会要旨
- 13.二倍性及び四倍性玉蜀〓の穀粒に於ける細胞當りカロチノイド含量とそれを司る因子數の關係に就て ((A)禾穀類に關するもの)
- 5.トリチカアレの細胞遺傳學的研究 : I, ライ麥染色體が小麥に及ぼす影響を決定する方法 ((A)禾穀類に關するもの)
- (1) 小麥品種 Marquis 及び他の春蒔性禾穀類の催花現象に就て (食用作物)
- 六三、乾燥種子及び浸漬種子にX線を照射した場合の小麥の生育について ((A) 禾穀類に關するもの)
- 秋播コムギにおける春化要求度の遺伝子分析
- わが国の春播型コムギ主要品種の播性の遺伝分析,とくに春播性遺伝子の同定
- コムギ中間母本"極早生系統"の育成について
- 春播性コムギと秋播性コムギとの交雑から得た中間型固定系統について
- コムギ品種の日長・温度に対する反応の品種間差異について
- コムギにおける春化要求度の品種間差に関する研究
- 東北地方における麦類品種の発育過程について
- 東北地方における水稲および大豆の生産の現況と育種的対応 : とくに品質を中心として : 多収性育種研究グループの動静
- 1970年度ノーベル平和賞に思う
- アブラナ属の種間交雑により得た2基3倍体及びその次代