オオムギ品種の温度および日長に対する出穂反応
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
オオムギ早生品種の温度および日長に対する出穂反応の差異を明らかにする目的で,代表的た10品種について催券種子を低温(約1℃)で春化処理した後,異なる温度および日長条件下で出穂の早晩を調べた。その結果,低温になるほど出穂は遅れたが,その傾向はいずれの品種についてもほぼ一定で,品種間の差異は小さかった。一方,日長の変化に一対して短日になるほど出穂は遅れる傾向を示したが,その傾向は品種によって大きく異なり,品種間差異は拡大した。また戸外で夜間のみ加温した条件で出穂反応をみると,自然条件下で出穂の早い品種ほど加温による促進が大きかった。 さらに早生品種およびその育成系譜上関連のある110品種系統について調べると,短日条件下における早生品種の出穂はその両親より概して早い傾向にあった。これらを栽培地域別にみると,短日条件下における出穂に明瞭な差がみられたほかに長日条件下における出穂にもわずかながら差が認められ,それぞれ育成系譜上の特徴がみられた。
- 日本育種学会の論文
- 1984-12-01
著者
関連論文
- 日本のオオムギ品種の育成系譜
- コムギの半数性幼胚からのカルス誘導および再分化
- コムギの半数体倍加系統における半矮性遺伝子 : Rht1およびRht2の収量に及ぼす効果
- コムギの半数性幼胚に由来する懸濁カルス培養における体細胞不定胚の発生
- コムギ3品種およびそれらのF1雑種における葯培養および属間交雑による半数体作出効率の比較
- オオムギ野生種(Hordeum bulbosum L.)との交雑を利用して作出したコムギ半数体倍加系統の稈長の変異
- 日本コムギ品種と野生オオムギ Hordeum bulbosum L. との交雑親和性
- オオムギ野生種(Hordeum bulbosum L.)との交雑から得たコムギ半数体の染色体倍加
- 日本のコムギ品種の育成系譜
- 野生オオムギ Hordeum bulbosum L. と交雑したコムギ品種農林61号の胚培養
- オオムギ品種の温度および日長に対する出穂反応
- オオムギにおける節間伸長開始期の品種間差異について
- オオムギ野生種 Hordeum bulbosum(4x)との交雑による日本コムギ品種の半数体作出について
- ビール麦育種試験の調査野帳
- (28) 地理的条件が二条大麦品種の特性に及ぼす影響 : 5. 出穂期変動の品種間差異 : 日本育種学会第29回講演会講演要旨 : 一般講演
- (30) 地理的条件が二条大麦品種の特性に及ぼす影響 : 4. 標高の差が出穂期に及ぼす影響 : 日本育種学会第23回講演会講演要旨 : 一般講演
- (29) 地理的条件が二条大麦品種の特性に及ぼす影響 : 3. 春播栽培における出穂期の変動 : 日本育種学会第23回講演会講演要旨 : 一般講演
- 〔31〕地理的条件が二条大麦品種の特性におよぼす影響2. 秋播栽培における出穂期の変動 : 日本育種学会第21回講演会講演要旨 : 一般講演
- 〔29〕地理的条件が二条大麦品種の特性におよぼす影響1. 二条大麦品種の分布について : 日本育種学会第19回講演会講演要旨 : 一般講演