チャにおける全身的な傷害応答
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チャの栽培の特徴として, 新芽の摘採や樹形を整えるための整せん枝が繰り返し行われ, その度に葉や枝が切断されることがあげられる.これらの作業はチャにとって傷害ストレスと考えられ, 生理機能にも様々な影響を与えていると思われる.しかしながら, チャを初めとする木本植物の傷害応答を生理・生化学的手法を用いて解析した研究は極めて少なく, 研究の蓄積が必要とされている.トマトなどの草本植物では傷害応答が詳しく研究されており, プロテイナーゼインヒビターの蓄積を初めとした傷害に対する防御応答が傷害葉のみならず, その近傍の無傷葉でも誘導されることが知られている(Ryan 1990).これらは全身的な傷害応答と呼ばれ, 傷害部位からの病害虫による侵害を防ぐ機能を持つと考えられている.ここではチャの全身的な傷害応答の特徴について明らかにすることを目的として, プロテイナーゼインヒビター(以下, PI), フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(以下, PAL)およびキチナーゼ活性を測定するとともに, PALおよびカルコンシンターゼ(以下, CHS)の遺伝子発現を調査した結果を報告する.
- 日本作物学会の論文
著者
-
宮崎 昌宏
生物系特定産業技術研究支援センター
-
本間 知夫
東京医科歯科大学
-
吉田 克志
野菜・茶業試験場
-
荒木 琢也
野菜・茶業試験場
-
宮崎 昌宏
野菜・茶業試験場
-
宮崎 昌宏
農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究セ
-
荒木 琢也
野菜茶業研究所
関連論文
- 旋回流の揺動噴射によるリンゴ果実に付着するハダニ類の除去
- 2001年4月に発生したチヤの萌芽期ごろの急激な低温による : 一番茶新芽被害の発生様相とその品種間差異
- 低濃度多量散布の静電散布装置に関する研究--温室メロン用静電散布ロボットの開発
- 自動走行田植機の開発(第2報) : ロングマット水耕苗を利用した作業
- 輸出用果実のハダニ類除去技術
- 果実検疫に対応したハダニ等事前防除技術の開発
- 個別要素法を用いた土の破壊解析 : 振動式全層破砕機による土層破砕への適応性
- 個別要素法における計算安定性の検討
- 傾斜畑における全層破砕処理による土壌保全効果
- 茶の精密栽培管理技術
- B303 クワシロカイガラムシふ化幼虫の画像処理モニタリングシステムの開発(発生予察 被害解析)
- 2001年4月に発生した萌芽期頃の低温によるチャ新芽の形態異常について
- 旋回流の揺動噴射によるリンゴ果実に付着するハダニ類の除去
- 低濃度多量散布の静電散布装置に関する研究 : キャベツに対する付着特性と害虫防除効果
- ダイコン幼苗の子葉および本葉を用いたべと病菌の室内増殖法
- P-46 超音波透過波による茶葉の音響特性計測
- 歩行型風筒式防除機
- 樹上走行モノレールによるカンキツ園の農作業自動化
- 土中耕うんに関する作業技術の開発 第2報 全層破砕浅耕播種方式の開発
- 土中耕うんに関する作業技術の開発 第1報 振動式全層破砕機の作業特性
- 傾斜地における4輪操舵車両の走行性能と適応性--旋回・操舵性能の解析を中心にして
- 特集 : 物理的害虫防除技術の現状と今後の展望
- 低濃度多量散布における静電散布装置の帯電性能
- 茶葉における病害抵抗性関連蛋白質の特徴
- 茶葉の傷害応答に及ぼす化学的処理の影響
- チャにおける全身的な傷害応答
- 2010年3月の静岡県牧之原市における凍霜害発生時の茶園気象と防霜ファンの効果
- 挿し木接ぎした茶樹における枝の構成に及ぼす地下部品種の影響
- キャパシタンス測定による樹木根系調査-地上部伐採後の経時変化
- 茶樹生体電位発生機構に関する考察
- 根量評価指標としての静電容量の検討
- トウモロコシの根系機能の指標としての生体電位と出液速度の比較(続報)
- 茶樹の切断処理に対する応答 : 障害誘導性遺伝子の解析とその誘導
- (15) 茶葉における病傷害応答遺伝子の解析 (平成11年度 日本植物病理学会大会)
- P47 茶樹の切断処理に対する応答 : 傷害応答関連酵素の解析
- (133) 病原菌感染に伴う茶葉の病害抵抗性関連酵素活性の変化
- 茶葉における傷害誘導性プロテイナ-ゼインヒビタ-活性
- (27) チャ葉における傷害誘導性プロテイナーゼインヒビター活性 (関西部会)
- 157 茶樹の切断処理に対する応答 : 傷害誘導性物質プロテイナーゼ・インヒビタの解析
- ダイコン根細胞骨格画分におけるプロテインキナーゼおよびプロテインフォスファターゼ活性の特徴
- ダイコン根細胞膜におけるプロテインキナーゼ活性
- 病原性を異にするPeronospora Parasitica分離菌の感染に及ぼすアブラナ科植物子葉への接種前熱処理の影響
- 病原性を異にするアブラナ科植物べと病菌の各種アブラナ科植物子葉における感染行動の比較観察
- 熱処理ダイコン根組織におけるべと病菌吸器形成の抑制
- (101) ダイコン根組織へのべと病菌感染に及ぼすUV照射の影響 (日本植物病理大会)
- (136) ダイコンべと病菌吸器形成への宿主細胞骨格の関与 (日本植物病理大会)
- (18) アブラナ科蔬菜子葉への Peronospora parasitica 感染に及ぼす接種後熱処理の影響 (関西部会)
- カルシウムイオン依存性代謝阻害剤で処理したダイコン根組織におけるべと病菌吸器形成の抑制
- ダイコン根細胞膜ATPaseの諸性質と各種処理のこれに及ぼす影響
- (54) Peronospora parasitica 感染に伴うダイコン根組織の膜画分における蛋白質憐酸化反応の変化 (関西部会)
- ダイコンべと病菌とナズナべと病菌のダイコン根組織における感染行動の組織化学的比較観察
- (63) 宿主を異にするアブラナ科植物べと病菌の子葉への感染とこれに及ぼす植物への熱処理の影響 (関西部会)
- (62) アブラナ科植物白さび病菌に関する研究 : (2)病原性の異なる系統菌の感染行動に及ぽす接種前熱処理及び阻害剤処理の影響 (関西部会)
- (115) ダイコンべと病菌感染に及ぼす宿主組織への各種カルシウム代謝阻害剤処理の影響 (日本植物病理学会大会)
- ダイコンべと病菌の菌糸塊形成
- (103) 熱処理ダイコン根組織におけるダイコンべと病菌吸器形成阻害 (日本植物病理学会大会)
- (22) アブラナ科植物白さび病菌に関する研究 : (I) 病原性を異にする系統間の感染行動の比較 (関西部会)
- キュウリ葉のべと病菌と炭そ病菌感染部位の蛍光ならびに光学顕微鏡による比較観察
- (15) ダイコン植物上でのナズナベと病菌の挙動 (関西部会講演要旨)
- 低濃度多量散布の静電散布装置に関する研究 : 温室メロン用静電散布ロボットの開発
- 農作物生産の最新情報 風と水の力を利用して茶害虫を防除する送風式捕虫機
- 茶園施肥作業用パイプ噴頭の開発と散布特性
- 繰出し量が作業速度に連動する歩行型施肥機の開発
- 単独測位GPSの測位精度と茶園における利用の検討
- (57) キュウリベと病菌侵入過程の蛍光顕微鏡観察 (平成元年度日本植物病理学大会講演要旨)
- (27) ダイコンベと病菌の菌糸塊形成 (昭和63年度地域部会講演要旨(関西部会講演要旨))
- 施設内における害虫の物理的防除に関する研究 : 捕虫機の気流がコナガの行動に与える影響
- 急傾斜地カンキツ園での省力化導入技術 (特集 果樹栽培の機械化・省力化生産体系)
- 傾斜地カンキツ園用の歩行型汎用作業車 (特集 傾斜地果樹園の機械利用による省力化)
- 傾斜地用作業機械導入の現状と対策 (特集 21世紀の果樹農業・果樹経営--高品質果実の低コスト・省力生産をめざして)
- 傾斜地柑橘園機械化の進展と今後の方向
- 第13回根研究集会に参加して
- キュウリベと病菌の宿主器官を用いた室内増殖法
- パイプ噴頭を有する茶園用歩行型台車式施肥機の開発と作業特性
- 感水紙を用いた茶園における農薬散布時のドリフトの評価
- 風の強弱が高所と地面付近との気温差および防霜ファンの効果に及ぼす影響
- 低濃度多量散布の静電散布装置に関する研究 : 温室メロン用静電散布ロボットの開発
- 作業感覚による草刈機の評価
- ミニロールベールラッピング処理技術の開発 : 第2報 トウモロコシサイレージへの適用
- 園地改良と小型機械化体系導入による急傾斜地カンキツ園の軽作業化及び省力化
- 急傾斜地カンキツ園における防除・施肥作業の省力・軽作業化技術の開発
- 稲跡野菜作における機械定植精度向上のための耕うん・畝立て技術に関する研究(第1報) : 耕うん作業への狭切削幅爪ロータリの適用効果
- チャ園用ミスト機を利用したクワシロカイガラムシ防除の減量散布法と防除効果
- 二番茶生産における生育期の送風式捕虫処理が害虫発生消長, 収量および品質に及ぼす影響
- 2010年3月の静岡県牧之原市における凍霜害発生時の茶園気象と防霜ファンの効果