ダイコン根細胞骨格画分におけるプロテインキナーゼおよびプロテインフォスファターゼ活性の特徴
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概要
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細胞骨格は細菌を除く全ての生物の細胞質の基本構造であり, 細胞の基本的な働きの有機的な活動を可能にしている.近年, 細胞骨格がシグナルトランスダクション, 物質輸送およびタンパク質合成に関与することが報告されており, 細胞機能の重要な部分に関与していることが明らかになりつつある(阿部1998).細胞骨格の基本的なタンパク質繊維系としてアクチン, 微小管および中間径フィラメントが知られているが, 特にアクチン繊維にはシグナルトランスダクションに関与する酵素が結合することが植物細胞で明らかになっている(Putnam-Evansら1989, Tan・Boss 1992).ダイズではカルシウムイオン依存性プロテインキナーゼが細胞骨格に結合していることが証明されているが(Putnam-Evansら1989), 他の植物種における同様な研究はなく, さらにプロテインホスファターゼと細胞骨格との関係についての報告は見当らない.本報ではダイコン根組織から細胞骨格を分離し, そこに存在するプロテインキナーゼおよびプロテインフォスファターゼについて調査した結果を報告する.
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