葉いもち圃場抵抗性の苗代期検定法について : 第 2 報葉いもち発病程度と移植後の生育

概要

論文の詳細を見る
いもち病抵抗性品種を育成する場合, 雑種初期世代系統について, 本田移植前に葉いもち圃場抵抗性の弱い系統を淘汰できるならば, 圃場面積や労力が少なくてすみ, 育種を効率的にすすめることができる。著者らは苗代期に弱系統を淘汰する苗代期検定法について検討を続けてきた。前報では, 従来からの葉いもち圃場抵抗性の検定のために行われている畑晩播法と畑苗代を用いた苗代期検定法及び折衷苗代を用いた苗代期検定法との比較を行った。そこでは, それぞれの検定法の間には高い正の相関関係が認められた。また, 畑苗代と折衷苗代を比較すると, 畑苗代では発病程度が高くなりやすく, 抵抗性中から弱の品種の差が小さくなるので, 折衷苗代の方が適することが明らかとなった。本報では, 真性抵抗性遺伝子別に葉いもち発病程度を検討すると共に, 発病程度と移植後の生育の関係についても検討した。
日本作物学会の論文
1987-03-31