水稲,トウモロコシ,コムギ幼植物が経根的に吸収した重炭酸の移行形態と吸収および同化作用の種間差

元データ 1986-02-05 社団法人日本土壌肥料学会

概要

1)経根的に吸収された重炭酸の地上部への移行形態を知る目的で,水稲,トウモロコシ,コムギの地上部を切除した幼植物を用いて,^<14>C トレーサー法により実験を行なった。その結果,3種植物とも地上部への移行形態の主要なものは無機炭酸であることが推定され,さらに水稲の場合,その主要な移行経路は,通気系であることが推定された。2)重炭酸の経根的な吸収同化作用に関して,そのおもな同化部位,それらの程度の相違およびそれらに対する重炭酸濃度の影響を知る目的で,上述した3種のintactな幼植物を用い,^<14>C トレーサー法により,経根的に吸収される重炭酸について吸収速度,放出速度および同化速度を求めた。さらに,各部位(根,葉鞘・茎,葉身)での同化割合を求めた。その結果,吸収作用および放出作用は水稲が最も大きく,重炭酸濃度の上昇に伴って大きくなった。また,同化作用については,暗所下と明所下において様相を異にし,前者の場合コムギが最も大きく,後者の場合水稲が最も大きかった。その理由として,コムギにおいて根の同化率(暗固定的)が高いのに対し,水稲においては葉鞘部位での同化率(再固定的)が高いためと考え,この点に関して通気系との関連性が推定された。

著者

山川 武夫 九大・農
山川 武夫 九州大学農学部
山口 芳雄 九州大学農学部
山川 武夫 九州大学農学研究院

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