暖地二条オオムギの乾物生産および子実生産の品種間差異

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日本および世界各地で育成された二条オオムギ品種(1987年; 34品種, 1988年; 15品種)を用いて, 乾物生産および子実生産特性を比較検討した. 1987年は日本品種の穂揃い期はニューゴールデンおよび関東二条19号の晩生品種を除いて4月上旬に集中したのに対して, 外国品種では早生品種のWI-2727を除いて4月中下旬であった. 穂揃い期の地上部乾物重は, 日本品種は615〜1001 g m^<-2>, 外国は744〜1088 g m^<-2>で穂揃い期が遅い品種は地上部乾物重が高い傾向を示した. 穂揃い期が早い日本品種のLAIは3〜4の範囲を示し, 新品種のニシノチカラは4.97で早生品種の中では著しく大きい値となった. 外国品種の中にもKoru, Bomi, GeorgieのようにLAIが大きい品種もあったが, これらの品種の穂揃い期は日本の早生種よりも遅かった. 収穫日は, ニューゴールデン, ダイセンゴールド, 関東二条19号を除く日本品種は5月中旬であったのに対して, 大部分の外国品種は5月下旬であった. 子実収量は, 408〜544 g m^<-2>で品種間で大きな差異があり, 収穫日が遅くなるにつれて子実収量が高くなる傾向が認められた. 収穫指数(HI)は, 日本品種のニューゴールデンが最も低く, 近年育成された日本品種は41〜42の範囲で, 短稈の羽系86-107の収穫指数は46.1であった. 外国品種の収穫指数は低い傾向がみられたが, WI-2727, Idaは高い傾向を示した. 1988年の試験は, 1987年とほぼ同様な結果であった.
日本作物学会の論文
1996-06-05

暖地二条オオムギの乾物生産および子実生産の品種間差異

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