(R)-(+)-および (S)-(-)-quizalofop-ethyl に対する数種植物組織の立体特異的反応
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概要
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新規選択性除草剤quizalofop-ethylの第一次作用点についての知見を得ることを目的として, 鏡像異性体(R)-(+)-および(S)-(-)体に対する数種植物組織の反応を比較した.感受性種のイネ, エンバクおよびトウモロコシ幼植物の生長は, 個体当り6.25μgかそれ以下の(R)-体の葉面処理によって完全に, または著しく阻害されたが(S)-体では100μg処理で弱い抑制が観察されたにすぎなかった.同様にしてトウモロコシおよびタイヌビエによる^<14>C標識標品の吸収・移行を比較した結果, ^<14>Cの移行パターン, とくに処理葉から茎基部(生長分裂組織帯)への^<14>C移行には両異性体間に有意な差異は認められなかった.以上の結果は, (R)-および(S)-体間の顕著な活性差は異性体に固有の活性-作用点における立体特異性-に起因するものであることを示唆している.この推論は, (S)-体が(R)-体の拮抗体として不活性である事実によっても支持された.また, トウモロコシ茎基部切片からの電解質漏出を指標とした細胞傷害, イネカルスの増殖阻害および抵抗性種ダイズ, タバコカルスの増殖促進活性を比較した結果からも(R)-体に対して特異性の高いキラルな受容体の存在が推測された.
- 1986-08-20
著者
-
内山 正昭
農工大・農
-
鈴木 宏一
日産化学工業株式会社生物科学研究所
-
鈴木 宏一
Biological And Chemical Research Laboratories Nissan Chemical Ind. Ltd.
-
内山 正昭
Department of Plant Protection, Tokyo University of Agriculture and Technology
-
鷲尾 直子
Department of Plant Protection, Tokyo University of Agriculture and Technology
-
猪飼 隆
Biological and Chemical Research Laboratories, Nissan Chemical Ind., Ltd.
-
五十嵐 丕
Biological and Chemical Research Laboratories, Nissan Chemical Ind., Ltd.
-
猪飼 隆
日産化学工業株式会社農薬事業部
-
内山 正昭
Department Of Plant Protection Tokyo University Of Agriculture And Technology
-
鷲尾 直子
Department Of Plant Protection Tokyo University Of Agriculture And Technology
-
五十嵐 丕
Biological And Chemical Research Laboratories Nissan Chemical Ind. Ltd.
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