殺ダニ剤 fenothiocarb のミカンにおける移行と代謝
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概要
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^<14>C-フェノチオカルブの移行と代謝をナツミカン実生苗と着果温州ミカンを用いて検討した.フェノチオカルブは葉面処理では他の部位にほとんど移行しないが, 茎部処理では上方移行した.フェノチオカルブを温州ミカンの葉に26.3ppm, 果実の果皮に4.7ppmの初濃度で散布すると, 消失半減期は葉で1.6日, 果皮で12日であった.果実の可食部中の^<14>Cは経時的に増加するものの, 完熟期における濃度はフェノチオカルブ換算で43∿46ppbであり, 大部分は水溶性代謝物として存在していた.葉, 果皮および可食部中の主要代謝物はそれぞれ, N-hydroxymethyl-fenothiocarbの6-O-malonyl-β-D-glucoside, N-formyl-fenothiocarbおよびphenolの糖抱合体であった.その他, fenothiocarb sulfoxide, N-hydroxymethyl-fenothiocarb, monodesmethyl-fenothiocarbおよび4′-hydroxy-fenothiocarbが同定された.
- 日本農薬学会の論文
- 1986-08-20
著者
-
富澤 長次郎
National Institute Of Agro-environmental Sciences
-
右内 忠昭
Life Science Research Institute, Kumiai Chemical Ind. Co., Ltd.
-
田丸 雅敏
KI Research Institute Co., Ltd.
-
右内 忠昭
Life Science Research Institute Kumiai Chemical Ind. Co. Ltd.
-
富澤 長次郎
National Institute Of Agricultural Sciences
-
田丸 雅敏
K.I Chemical Research Institute Co., Ltd.
-
田丸 雅敏
K.i Chemical Research Institute Co. Ltd.
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