殺ダニ剤 fenothiocarb の土壌中における代謝運命

概要

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畑地および湛水条件下の土壌(興津沖積, 茨城火山灰)に^<14>C-フェノチオカルブを処理して分解を調べた.フェノチオカルブは湛水よりも畑地条件下で速やかに分解した.畑地条件下, 興津土壌を非放射性フェノチオカルブで前処理すると^<14>C-フェノチオカルブの分解はわずかに速まり, 滅菌操作で分解は遅くなった.畑地条件下, フェノチオカルブの半減期は興津および茨城土壌でそれぞれ8日と15日であり, 炭酸ガスが顕著に生成した.Bound ^<14>C-residuesはフミン酸, フルボ酸およびフミン画分に検出された.9個の分解物の生成は畑地および湛水条件下, 2種の土壌で類似しておりfenothiocarb sulfoxide, 4′-hyroxy-fenothiocarb, N-formyl-fenothiocarb, monodesmethyl-fenothiocarb, didesmethyl-fenothiocarb, methyl 4-phenoxybutyl sulfoxide, methyl 4-phenoxybutyl sulfone, phenoxyacetic acidおよび4-phenoxybutylsulfonic acidが同定された.
日本農薬学会の論文
1986-08-20