コイによる ^<14>C 標識 DDT および ^<14>C 標識 parathion の取込みと濃縮部位
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概要
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殺虫剤の^<14>C標識DDTおよび^<14>C標識parathionの魚体内濃縮部位を調べるためにコイを用いて全身オートラジオグラフィー法で検討した.投与方法としては飼育水槽内に溶かす方法, 飼料にまぜる方法, 局所施用, 経口的および経肛門的注入の諸方法が用いられた.その結果, 投与方法には関係なく, ^<14>C-DDT, ^<14>C-parathionおよびその代謝産物と思われるものは, 胆のうに濃縮されることがわかった.20日間^<14>C-DDTにさらしたコイの脳には, DDTおよびその類縁体と考えられるものが存在したが, ^<14>C-parathionにさらしたコイの脳には, 放射能が存在しなかった.経口的に^<14>C-DDTおよび^<14>C-parathionを含む飼料を与えた場合には, おもに, 胆のうと腸に放射能が見いだされ, 脳には放射能がほとんど見られなかった.この結果は, 橋本と深見の「低い経口毒性」を支持できるかもしれない.
- 日本農薬学会の論文
- 1978-08-20
著者
-
清水 利昭
理研
-
清水 利昭
The Institute of Physical and Chemical Research Wako
-
深見 順一
The Institute of Physical and Chemical Research Wako
-
橋本 康
The Ministry of Agriculture and Forestry
-
深見 順一
明薬大生物
-
深見 順一
The Institute Of Physical And Chemical Research
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