Alternaria kikuchiana におけるポリオキシン耐性機構
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概要
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A. kikuchianaの種々の菌株においてポリオキシンに対する耐性が高いほど, 菌体内への^<14>C-ポリオキシンAまたは^<14>C-Bの取り込みは低かった.^3H-ポリオキシンAの菌体内への取り込み低下は, 菌糸の生育阻害と細胞壁キチンへの^<14>C-グルコサミンの取り込み阻害の両者の減少と明らかに関連していた.高度耐性株Yr-107に蓄積した^<14>Cまたは^3HのポリオキシンAは, 感受性株Es-1に蓄積したそれの10%以下であった.Es-1株の菌体におけるC-^<14>ポリオキシンAの65%は, 主として細胞質から成る分画に存在していた.Yr-107株の場合, その71%は細胞表層から成る分画に吸着していた.Es-1株による^<14>C-ポリオキシンAの取り込みは, アジ化ナトリウム, ブラストサイジンS, Triton X-100によって阻害されたが, Yr-107株ではこれらの化合物による阻害はほとんどなかった.供試した菌株はいずれもポリオキシンAとBの混合物を不活性化したが, この不活性化はポリオキシン耐性とは無関係であった.
- 日本農薬学会の論文
- 1976-02-20
著者
-
見里 朝正
The Institute of Physical and Chemical Research
-
柿木 和雄
The Institute of Physical and Chemical Research
-
堀 正大
Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.
-
堀 正大
科研化学株式会社中央研究所
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