新規オキサゾリジンジオン誘導体の合成と除草活性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
置換フェニルイソシアネートと2-ヒドロキシ-3-アルケン酸エステルとの反応により, 3位に種々の置換フェニル基を有する5-アルキリデン-1, 3-オキサゾリジン-2, 4-ジオン誘導体を合成し, それらの除草活性を調べた.その結果, これらオキサゾリジンジオン誘導体の除草活性は, 主に3位フェニル環上の置換基と5位アルキリデン基の影響を受けることが判った.特にフェニル環2位と4位にハロゲン原子を有し, 5位にアルコキシ基を有する化合物が高い活性を示し, オキサゾリジン環5位のアルキリデン基上に炭素鎖の長い置換基を導入すると活性は低下した.また, 作物に対する安全性はフェニル環5位の置換基によって大きく影響を受け, 特にシクロペンチルオキシ基の導入はイネに対する薬害を大幅に軽減させた.評価試験の結果に基づき, 合成した一連の化合物群の中から, 3-(4-クロロ-5-シクロペンチルオキシ-2-フルオロフェニル)-5-イソプロピリデン-1, 3-オキサゾリジン-2, 4-ジオン(KPP-314)を新しい除草剤開発候補化合物として選抜した.このKPP-314は, プレ及びポスト土壌処理により, 150∿450g a.i./haの低い薬量で, ヒエや多くの1年生水田雑草に対して優れた除草活性を示し, かつイネ/ヒエ間の幅広い属間選択性を有するものであり, KPP-314を有効成分とする新しい水田用除草剤の開発に至った.
- 1999-05-20
著者
-
堀 正大
科研製薬(株)
-
平井 憲次
(財)相模中央化学研究所
-
矢野 智行
Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.
-
堀 正大
Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.
-
平井 憲次
Sagami Chemical Research Center
-
松川 智子
Sagami Chemical Research Center
-
鵜飼 貞行
Kaken Pharmaceutical Co. Ltd.
-
矢野 智行
Kaken Pharmaceutical Co. Ltd.
-
長戸 松陰
Kaken Pharmaceutical Co., Ltd.
-
長戸 松陰
Kaken Pharmaceutical Co. Ltd.
関連論文
- C311 新規カロテノイド生合成阻害化合物の酵素阻害活性 : 3-置換オキシピラゾール-4-カルボキサミド誘導体
- B103 新規 4-アリール-1,2,4-トリアジン系除草剤 : (第 2 報)プロトックス阻害活性
- 新規な3, 4, 7-三置換クマリン誘導体の合成と抗菌活性
- 新規オキサゾリジンジオン誘導体の合成と除草活性
- B102 新規 4-アリール-1,2,4-トリアジン系除草剤 : (第 1 報)合成と除草活性
- 新規ヒダントイン系除草剤 (第2報) 殺草特性
- 新規ヒダントイン系除草剤 (第1報) 合成と構造活性相関
- A128 新規テトラヒドロフタラミド系除草剤(第 2 報) : 殺草特性
- A127 新規テトラヒドロフタラミド系除草剤(第 1 報) : 合成と構造活性相関
- A107 新規テトラヒドロフタルイミド系除草剤 : (第 3 報)KPP-421 の除草活性
- 2, 4, 5-三置換フェニル基を有する環状イミド系化合物のプロトポルフィリノーゲン-IX オキシダーゼ阻害
- A211 抗菌活性を有するambruticinの構造活性相関 : 部分還元物の調製
- A104 抗菌性 ambruticin およびその誘導体の ^C NMR 解析
- C109 新規ピラゾール-1-カルボキサミド誘導体の合成と除草活性
- 除草剤の世代交代と抵抗性
- 新規1-アルキルー3-アリールオキシピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の合成と除草活性
- 新規ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の合成と除草活性
- 新規な 2-(1-carbamoyl-1, 2, 4-triazol-3-ylsulfonyl)alkanoate 誘導体の合成と除草活性
- A317 1,2,4- トリアゾール誘導体の合成と除草活性
- 新規水稲用除草剤KPP-314の作用機構に関する研究 : [第2報]ポルフィリン生合成経路に及ぼす影響
- 1 新規水稲用除草剤KPP-314の作用機構に関する研究 : [第2報]ポルフィリン生合成経路に及ぼす影響
- 新規水稲用除草剤KPP-314の作用機構に関する研究 : [第1報]ヒエのプロトポルフィリノージェンオキシダーゼの阻害について
- 72 新規水稲用除草剤KPP-314の作用機構に関する研究 : [第1報] ヒエのプロトポルフィリノージェンオキシダーゼの阻害について
- 新規 2-polyfluorophenylbenzazole 誘導体の合成と殺ダニ活性
- 新規1,2,4-トリアジン系殺菌剤 (第2報)合成と構造活性相関
- A202 新規 1,2,4-トリアジン系殺菌剤合成と構造活性相関
- 除草剤ペントキサゾンの開発 (特集 農薬の最新開発動向)
- 除草剤ペントキサゾンの開発
- P6 除草剤ペントキサゾンの開発
- 新規イミダゾリジンジオン誘導体の合成と除草活性
- Alternaria kikuchiana によるポリオキシン A のとり込みに対するジペプチド類の拮抗作用
- Alternaria kikuchiana におけるポリオキシン耐性機構
- A106 新規テトラヒドロフタルイミド系除草剤 : (第 2 報)X 線結晶構造解析
- 新規1-アルキル-3-置換スルホニルオキシピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の合成と殺虫活性
- A105 新規テトラヒドロフタルイミド系除草剤 : (第 1 報)合成と構造活性相関
- 新規1-アルキル-3-置換スルホニルオキシピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の合成と殺虫活性