ホーニング加工の高能率化(第2報) : 炭素鋼ホーニング加工の高速度化が切削性能と仕上面性状に及ぼす影響
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概要
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ホーニング加工の高能率化の一つの手段として, 切削速度の高速化を扱っている.本報では, 熱処理によって硬度を3種類に変化させた炭素鋼S45Cを加工し, 切削速度の増大が切削性能, および加工物表面層の残留応力に及ぼす影響について検討した.その結果, 切削速度の高速化により, 臨界圧力が大きくなるとともに砥石損耗量が減少して砥石は硬く作用し, 切れ味が少し低下するが, 加工精度が低下することもなく, 低速度加工とほぼ同程度の切削性能を維持することができる.しかし, この速度域までに切削性能が急激に変化する切削速度領域があり, 硬度の低い加工材料ほどその悪化程度はひどく, 溶着現象に原因すると考えられる.一方, X線を用いて残留応力を測定したところ, 加工表面層には砥粒のバニシ作用によって, 加工方向に依存性のある圧縮の残留応力が存在するが, 切削速度の高速化がこれに及ぼす影響は小さいことがわかった.
- 1982-02-05
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