胸壁デスモイド腫瘍の1例

元データ 1998-11-15 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会

概要

症例は27歳, 男性.背部の腫瘤に気づき近医を受診.胸壁腫瘍の診断で当科入院.腫瘤は右肩甲骨と棘突起の間に存在し, 表面平滑, 弾性硬, 可動性不良.針生検でデスモイド腫瘍が疑われた.手術所見では僧帽筋, 大菱形筋に異常を認めず, 腫瘍は傍脊柱筋群の中に存在し, 椎体, 助骨への浸潤は認めなかった.頭尾側へ延びた紡鐘形の腫瘍であり, 可及的広範囲に切除した.腫瘍の大きさ80×55×30mm, 重さ140g, 割面は光沢のある白色充実性で, 組織学上境界不明瞭, 周囲骨格筋に浸潤増殖し, 各細胞間に膠原線維の増殖が認められた.細胞密度は低く異型は弱く核分裂像も見られず, デスモイド腫瘍と診断.術後局所再発予防のため放射線照射を追加した.術後1年6ヵ月の現在, 再発の徴候は認めない.胸壁デスモイドはまれな疾患であり本邦報告27例の検討を加えて報告する.

著者

河野 洋三 大分医科大学腫瘍病態制御講座(第二外科)
三浦 隆 大分医科大学腫瘍病態制御講座(第二外科)
在永 光行 大分医科大学第2外科
中城 正夫 大分医科大学第2外科
内田 雄三 大分医科大学第2外科
田中 康一 大分県厚生連鶴見病院
田中 康一 大分県 厚生連 鶴見病院 呼吸器外科
在永 光行 大分医科大学 第二外科
中城 正夫 大分医科大学 病理学講座第1
庄司 剛 大分医科大学第二外科
中城 正夫 大分大学第二外科
田中 研一 大分県厚生連鶴見病院呼吸器外科
三浦 隆 大分医科大学第2外科
内田 雄三 大分医科大学 外科第二
河野 洋三 大分医科大学第2外科
庄司 剛 大分医科大学第2外科

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