胸膜肺全摘術により長期生存が得られたび漫性胸膜中皮腫の1例

元データ 1993-10-20 日本肺癌学会

概要

ぴ慢性胸膜中皮腫に対し胸膜肺全摘術を行い,長期生存が得られた稀な1例を報告する.症例は48才女性.昭和57年11月,検診で胸水を指摘されたが確診が得られないまま結核性胸膜炎として抗結核剤の投与を受けていた.昭和60年2月,胸水がやや増加し,胸水細胞診で中皮腫が強く疑われたため昭和60年4月に手術を施行した.開胸すると,少量の胸水と壁側,臓側胸膜にカビ様斑点が散在し,一部は癒合し腫瘍状の盛り上がりも認めた.生検で悪性中皮腫の確診が得られ胸膜肺全摘術を施行した.しかし,心膜,横隔膜面の腫瘍の完全切除は出来ず,絶対的非治癒切除に終わった.病理組織所見は,膠原線維を問質として,乳頭状,腺管状に増殖した異型の少ない腫瘍細胞よりなり,び慢性上皮性中皮腫と診断した.リンパ節転移はなかった.術後は約5年間フトラフール600mg/日の投与を行ったが,8年経過した現在も再発の徴候なく健在である.

著者

三浦 隆 大分医科大学腫瘍病態制御講座(第二外科)
内田 雄三 大分医科大学第2外科
横山 繁生 大分医科大学第一病理
葉玉 哲生 大分医科大学第2外科
田中 康一 大分医科大学第2外科
田代 隆良 大分医科大学第二内科
横山 繁生 大分医科大学腫瘍病態制御講座(第一病理)
田代 隆良 長崎大学医療技術短期大学部
葉玉 哲生 大分医科大学
田中 康一 大分医科大学第2内科
三浦 隆 大分医科大学第2外科
横山 繁生 大分医科大学医学部中検病理
内田 雄三 大分医科大学 外科第二
横山 繁生 大分医科大学中央検査部病理
田中 康一 大分医科大学 外科第二

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