作成方法の違いによるデジタルオルソフォトの位置精度の比較 : TNTmipsを用いた事例研究
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概要
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パソコン上で作動するGISソフト(アメリカmicroimages社製 TNTmips)を用いて,3種類の作成方法でデジタルオルソフォトを作成し,その精度を比較した.2枚1組のステレオペア写真から発生させた数値地形図(Digital Elevation Model: DEM)を用いてオルソフォトを作成する方法1,既存している等高線をデジタイズしたベクターデータから作成したDEMを用いて作成する方法2,市販の数値地図50mメッシュ(標高)を用いて作成する方法3について,それぞれオルソフォトを作成した.作成したオルソフォトの精度を測定した結果,方法1の精度が最も良く,ついで方法2,3の順であった.また作成に関する手順や作業量について比較すると,方法2および3に比べ方法1が格段に手順も多く作業量も大きかった.これらの労力と作成されたデジタルオルソフォトの精度を考慮すると,方法3の作成法を用いてデジタルオルソフォトを作成することが最も効率的であると考えられた.次にGCP点数を7,68,96,237,327および365点と変えて作成したオルソフォトについては,GCP点数が多いほど精度が良くなるといった正の相関関係は見いだされなかったが,GCPがオルソフォトの精度に大きな影響を及ぼしていると考えられた.また作成したオルソフォトの精度を正確に評価することが難しいことが考察された.
- 九州大学の論文
著者
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溝上 展也
九州大学大学院農学研究院
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溝上 展也
九州大学農学部林学科
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光田 靖
九州大学農学部
-
高田 佳夏
長崎県庁(現)
-
溝上 展也[他]
九州大学農学部
-
溝上 展也[他]
九州大学大学院農学研究院
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