クリ樹の根における養分の貯蔵と季節的変動
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概要
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(1)銀寄5年生実生樹の根における容積当重量, N, P, K, 澱粉, および糖の季節的変動を調査した。根は先端, 中部, および基部に分け, それぞれについて, 細根と大根の木皮部に分離した。(2)容積当重量は5月および7月に低下するが, 季節の終りにかけて増加が認められる。5月の低下は養分の他えの転流に基き, 7月の低下は生長に伴なう稀釈効果によるものと思われる。(3) N, P, Kおよび澱粉含量は冬期間高く, 5∿6月に急速に減少する。根の貯蔵的性格が明瞭である。(4)無機成分中, 相対的にNは基部に多く, PおよびKは先端に多い。澱粉含量は基部の方が高い。(5) N, P, Kおよび澱粉は, 冬期間主として木部に貯蔵され, Kは木部および皮部に貯蔵される。5月に減少し, 他に利用される養分, とくにNおよび澱粉は先端から基部に向うに従って大となる。
- 神戸大学の論文
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