魚の鮮度保持に及ぼす脱水シートの効果 : タラとタイの比較

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概要

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魚の鮮度保持に及ぼす脱水シートの効果をタラとタイについて,3種の鮮度判定法(K値,生菌数,発揮性塩基窒素)により評価した。また,脱水シートで包んだ場合の魚のドリップ量および水分量を塩化ビニリデンシート(対照)で包んだ場合と比較した。水分含量が高く,ドリップ量が多いタラを脱水シートで包んだ場合に,K値及び発揮性塩基窒素による鮮度判定評価法で明確な差異が見られた。タラは水分含量が多く,タンパク質の性質からも身割れが起こりやすいため非常に鮮度低下しやすい魚であるといわれているが,脱水シートを用いることで,多量に生成するドリップを吸収することができ,鮮度低下が抑制され、保存日数を延長できることが示された。微生物学的鮮度を保持するためには,魚の表面に付着し,10℃以下で活発に増殖する定温性微生物群の発育を抑えることが今後の課題である。
日本調理科学会の論文
2003-11-20

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