クチナシ果実で黄色に染めたおこわの緑変について : ゲニポサイドの青変反応
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概要
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クチナシ果実よりゲニポサイドを抽出し、その青変の条件を調べた。また、ゲニポサイドより調製した青色素とクチナシの黄色素を混ぜ合わせた溶液の色合いを調べ、クチナシの黄飯の緑変について考察した。1.ゲニポサイド液の青変は、インキュベーションの時間が長く、反応液のpHが5.4(5.0〜6.0)のとき、反応温度が35〜40℃のとき強くなった。また、青変は、ゲニポサイドと酵素の量が多いとき、グリシンを添加したときに、強くなった。2.ゲニポサイド液より調製した青色素は、単一の青色でなく、紫の色素を含んでいた。3.ゲニポサイドで染めたおこわの色は紫をおびた青になった。また、このとき、グリシンの添加により、おこわの青変は強くなった。以上のことにより、クチナシの黄飯の緑変は、ゲニポサイドに由来する少量の紫色素を含む青色素と、黄色素との混合にもとづくと推論した。なお、本論文の概要は、日本調理科学会平成4年度大会研究発表会(1992年9月4日、日本女子大)で報告した。
- 1993-08-10
著者
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