チャノコカクモンハマキおよびチャハマキにおける雌雄間交信の同時攪乱物質の選定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
チャノコカクモンハマキおよびチャハマキの配偶行動の同時攪乱物質の選定を目的とした一連の試験によって以下の結果を得た。1) 合成性フェロモントラップの内部に被検物質蒸発源を置いた場合, 13種類の化合物またはその混合物のうちチャノコカクモンハマキに対してはE11-14Ac, Z9-14Ac, E9-14Ac, およびZ9, E12-14Acがとくに強い誘引阻害性を示し, チャハマキに対してはとくに誘引阻害性を示すものはなく, E9-12Acおよび11-12Acに誘引性増大効果が認められた。2) フェロモントラップの外部(誘引源から30cmの4方向)に被検物質蒸発源を置いた場合, チャノコカクモンハマキに対しては11-12Acおよびチャノコカクモンハマキ用フェロモン以外のすべての物質が誘引阻害性を示し, チャハマキに対してはZ11-14Ac, Z9-14Ac, Z9-12Acおよび同種のフェロモンが誘引阻害性を示した。3) 約1m^2の野外ケージ内での交尾阻害試験の結果, チャノコカクモンハマキに対してはZ11-14Acに, またチャハマキに対してはZ11-14Ac, Z9-12Ac, およびチャノコカクモンハマキとチャハマキ双方のフェロモンに阻害効果が認められた。4) 以上の結果に基づいてチャノコカクモンハマキおよびチャハマキの同時交信攪乱物質としてZ11-14Acおよび3種混合物(Z11-14Ac/Z9-14Ac/Z9-12Ac=1/1/1)を選定した。5) これらの物質による交尾阻害効果はチャノコカクモンハマキよりもチャハマキに対して顕著に認められた。
- 1983-05-25
著者
関連論文
- チャノコカクモンハマキ雄成虫の性フェロモントラップへの誘殺時刻とその季節的変化
- A120 マストラップほ場内におけるチャノコカクモンハマキ雄成虫の動き(フェロモンの応用)
- 323 チャノコカクモンハマキ性フェロモントラップの有効範囲および誘引時刻
- F207 静岡県産と沖縄県産のチャノコカクモンハマキの配偶者選択(フェロモン)
- ククルビタミン類に対するウリハムシ3種の摂食反応の相違
- F228 ハムシ亜科幼虫および成虫の分泌物(生理活性物質)
- A208 ヒメカメノコハムシに対するアカサ葉中の摂食刺激因子(生活史・分布 寄主選択)
- E307 カメノコハムシおよびヒメカメノコハムシの寄主植物(寄主選択 耐虫性)
- G105 ツヤアオカメムシとクサギカメムシのチャバネアオカメムシ合成集合フェロモンによる誘引(生理活性物質)
- C222 チャバネアオカメムシ集合フェロモンの放出(生理活性物質)
- F110 チャバネアオカメムシの集合フェロモン(生理活性物質)
- F305 シロオビアゲハの寄主選好性およびゲッキツに含まれる産卵阻害物質(生理活性物質)
- ハマキガ(Adoxophyes species)におけるマリナー様因子(MLE)の解析
- 性フェロモン物質の捕集とガスクロマトグラフによる分析のこころみ
- F218 カンシャノシンクイハマキの性フェロモン : 7.圃場における交信攪乱基礎試験(交信攪乱)
- F217 カンシャノシンクイハマキの性フェロモン : 6.交信攪乱物質としての検討(交信攪乱)
- J45 スジキリヨトウとシバツトガの性フェロモン(生理活性物質)
- C14 チャハマキ用の合成性フェロモントラップに対するチャノコカクモンハマキの飛び込み(生理活性物質)
- リンゴコカクモンハマキの性フェロモンの再検討
- 326 リンゴコカクモンハマキの性フェロモンの再検討
- チャハマキの合成性フェロモンの野外における誘引性
- チャノコカクモンハマキの4成分系合成性フェロモンの野外条件下における誘引性
- 324 チャノコカクモンハマキの4成分系合成性フェロモンの誘引活性
- 性フェロモントラップを利用したヒメコガネの発生調査
- ヒメコガネ (Anomala rufocuprea MOTSCHULSKY) の発生調査のための性フェロモントラップの利用
- 野外条件下におけるヒメコガネの合成性フェロモンの誘引性
- J14 ヒメコガネの性フェロモン(フェロモン)
- F304 オキナワスズメウリに含まれるジュウニマダラテントウの摂食刺激物質(生理活性物質)
- A218 ジュウニマダラテンレジの寄主適合性(寄主選択)
- E305 トホシテントウの寄主植物選好性に関わる要因(寄主選択 耐虫性)
- E303 ウリキンウワバの産卵 : 産卵刺激因子の存在と感覚器官について(寄主選択 耐虫性)
- F302 モモアカアブラムシの感受性および抵抗性タバコに対する反応(寄主植物 選好性 耐虫性)
- F209 ジャガイモ葉に含まれるオオニジュウヤホシテントウおよびニジュウヤホシテントウの摂食刺激物質(生理活性物質 寄主植物 選好性 耐虫性)
- F208 キカラスウリに含まれるトホシテントウの摂食刺激物質(生理活性物質 寄主植物 選好性 耐虫性)
- F207 ユウガオに含まれるウリキンウワバの摂食刺激物質(生理活性物質 寄主植物 選好性 耐虫性)
- F206 アマチャヅルに含まれるウリキンウワバの摂食阻害物質II(生理活性物質 寄主植物 選好性 耐虫性)
- E219 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤抵抗性系統におけるメスの性フェロモン成分
- G121 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤抵抗性系統における性フェロモン成分組成に対するオスの反応性(一般講演)
- D305 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する抵抗性とオスのEAG応答の関係(一般講演)
- E215 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する感受性低下 : V.雄のEAG応答(生理活性物質,寄主選択・耐虫性)
- F207 チャノコカクモンハマキの交信攪乱剤に対する感受性低下 : IV.交信攪乱成分による前処理効果(生理活性物質)
- B26 ハマキコウラコマユバチの寄主発見行動の解析 : IV.産卵刺激カイロモンの同定(フェロモン・行動制御物質)
- B-29 ハマキコウラコマユバチの探索・産卵行動,及び産卵様式(行動学・日周行動・配偶行動)
- 458 クモヘリカメムシの寄主発見行動
- 327 チャハマキの合成性フェロモンの野外における誘引性
- H213 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する感受性低下(VI) : 新規撹乱剤の開発(生理活性物質)
- A110 チャバネアオカメムシとツヤアオカメムシ合成集合フェロモンの製剤化(II)(防除法・害虫管理・IPM)
- F208 チャバネアオカメムシとツヤアオカメムシ合成集合フェロモンの製剤化(生理活性物質)
- F111 ナガチャコガネの性フェロモン(生理活性物質)
- モモシンクイガの合成性フェロモンのほ場における誘引性
- H215 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する感受性低下(VIII) : リンゴコカクモンハマキに対する交信撹乱剤の再検討(生理活性物質)
- キンモンホソガ Phyllonorycter ringoniella MATSUMURA の性フェロモン : 性フェロモンの存在と単離
- F34 性フェロモンによるキンモンホソガの誘引(フェロモン・生理活性物質)
- F35 キンモンホソガの性フェロモン : 構造決定(フェロモン・生理活性物質)
- A-39 チャノコカクモンハマキの性フェロモン成分10-メチルドデシルアセタート(10Me-12Ac)の関連化合物の生物活性(フェロモン)
- 室内試験におけるトビハマキに対する(Z)-11-テトラデセニルアセタートの交信撹乱効果
- A208 コカクモンハマキの近接距離における配偶行動とその解発因(配偶行動2)
- チャノコカクモンハマキの雌成虫に対する誘引物質としてのアクリル酸
- C108 モモアカアブラムシに対するNicotiana gosseiの抵抗性機構に関する研究〜その2 : 忌避物質の存在(寄主植物選好・耐虫性)
- A108 リン翅目昆虫の性フェロモンのポラパックQを用いた捕集法の検討(フェロモンの化学)
- F11 トウモロコシの耐虫成分DIMBOAの動向とアワノメイガ幼虫に対する発育阻害効果(生理学・生化学・寄主選好性・耐虫性)
- 昆虫の大量増殖用飼料と飼育施設 (昆虫の大量増殖)
- 性フェロモンによるハスモンヨトウ近縁種の大量誘殺--イスラエルにおける最近の試み
- 昆虫の配偶行動制御--その歴史的経過と未来への展望
- H216 チャノコカクモンハマキの交信撹乱剤に対する感受性低下. IX : 雌の性フェロモンの変異と雄の反応性(生理活性物質)
- 性フェロモンを用いた交信撹乱剤に対する茶害虫二種の抵抗性
- G116 初倉系チャノコカクモンハマキの交信攪乱剤に対する感受性(II)(生理活性物質)
- H213 日本産シロイチモジマダラメイガの性誘引フェロモン
- ハスモンヨトウの処女雌が放出する性フェロモンおよび関連化合物
- A229 チャノコカクモンハマキ性フェロモンの地理的変異(生理活性物質)
- E219 チャノコカクモンハマキAdoxophyes honmai,の性フェロモンの種内変異について(生理活性物質,寄主選択・耐虫性)
- チャノコカクモンハマキおよびリンゴコカクモンハマキの処女雌が放出する性フェロモンとその関連化合物
- 雌の性フェロモンによる雌のコーリング行動の遅延
- チャノコカクモンハマキの交尾回数と産卵量およびふ化率
- A-40 コカクモンハマキ2種の処女雌が放出する性フ***モンおよび関連化合物(フェロモン)
- A201 チャハマキの性フェロモン : 単離・同定(フェロモン単離・同定)
- 123 チャハマキの性フェロモンの生物検定法(一般講演)
- 150 チャノコカクモンハマキの交尾におよぼす温度,湿度の影響(一般講演)
- チャノコカクモンハマキとリンゴコカクモンハマキの生殖隔離機構 : 第4報 性フェロモン成分2物質の混合比および関連物質(一般講演)
- ハスモンヨトウ処女雌の性フェロモンおよび関連放出アルコールエステル(一般講演)
- F102 意外に飛べるチャハマキ(生態学 行動学)
- F52 チャハマキ雄の香鱗とその機能(生理活性物質)
- ナガチャコガネの性フェロモンを利用した防除法
- F216 ヨトウガの性フェロモン : 実用化への検討(フェロモン)
- C218 チャノコカクモンハマキ性フェロモンの協力物質(生理活性物質)
- F303 合成性フェロモン物質および関連化合物によるコナガの交尾阻害効果(交信攪乱)
- C-31 チャのハマキガ2種の合成性フェロモンの誘引性相互作用(フェロモン・行動制御物質)
- H204 交信攪乱剤に対するチャノコカクモンハマキ抵抗性系統の作出(生理活性物質 飼育法 栄養学)
- F206 チャノコカクモンハマキの交信攪乱剤に対する感受性低下 : III、雌の性フェロモンの検討(生理活性物質)
- F324 沖縄産チャノコカクモンハマキの性フェロモン(生理活性物質)
- A105 採集地の異なるチャハマキの性フェロモン(フェロモン)
- J38 ヨトウガの性フェロモン(生理活性物質)
- J37 チャハマキの性フェロモンの地域性(生理活性物質)
- F01 チャハマキ雄の特異な体毛について(行動)
- F25 ヒメコガネの性フェロモンの化学構造(フェロモン・生理活性物質)
- チャのハマキガ誘引用性フェロモン製剤の野外条件下における成分消失速度
- チャノコカクモンハマキおよびチャハマキにおける雌雄間交信の同時攪乱物質の選定
- B-39 ハマキガ2種の雌成虫におよぼす性フェロモンの影響(生理学・フェロモン)
- B-38 合成性フェロモンに対する2種ハマキガの反応性の差異(生理学・フェロモン)
- C-37 チャノハマキガ2種の誘引用性製剤における成分消失速度(フェロモン・行動制御物質)