ハスモンヨトウの処女雌が放出する性フェロモンおよび関連化合物
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概要
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ハスモンヨトウ(Spodoptera litura (F.))の処女雌が放出する物質をロ紙吸着法で採取し,低沸点エステルを構成するアルコールアセテートに誘導して検索したところ炭素数8から18にいたる飽和直鎖アルコール10種のほか,(Z, E)-9, 11-TDDA (A), (Z, E)-9, 12-TDDA (B), (Z)-9-tetradecenyl acetate (TDA) (C), (E)-11-TDA (D),および未同定のTDDA 1種を検出した。これらのうち処女雌がアセテートとして放出しているのはA, B, CおよびDの4化合物であった。これら4化合物の生物活性を野外で検討したところ,ハスモンヨトウ雄成虫に対する誘引活性は,AB混合物(リトルア)が最も高かった。化合物CおよびDは化合物AおよびBのいずれにも置換しえず,リトルアに対する共力効果も認められなかった。また,化合物Cは添加量が多くなるとリトルアの誘引活性を明らかに阻害した。したがって,化合物CおよびDはハスモンヨトウの誘引性性フェロモン成分ではない。
- 1976-06-25
著者
-
野口 浩
農環研
-
玉木 佳男
農業技術研究所
-
野口 浩
農業技術研究所
-
湯嶋 健
九州農試
-
湯嶋 健
農業技術研究所
-
大沢 敏郎
東京農工大学農学部
-
大沢 敏郎
東京農工大学農学部:(現)日本特殊農薬製造株式会社
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