マサ土開畑地のテラス承水路における堆砂形態
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ガリ侵食の激しいマサ土開畑地において,多量の土砂が局地的に集中するテラス承水路を対象として堆砂の実態および堆砂面の形態を調査・検討した。調査にあたっては,縦断勾配が緩やかで流出口の配置が異なる長,短2本の承水路を選定し,開畑工事後約1ヵ月ごとに堆砂状況を観察した後,約5ヵ月を経た時点において堆砂面の形態測量を行い,堆砂成分の粒度組成を調べた。その結果,上下流両端に流出口をもつ,水路廷長の短い承水路では,単純な凸形の堆砂面が観察され,堆砂成分はレキが多いのに対し,下流端にのみ流出口をもつ,水路延長の長い承水路では,承水路内部からこれに沿って圃場面側に堆砂域か広がり,堆砂成分に粗砂の多い帯状の堆砂面が観察された。これらの結果から,承水路における堆砂は,承水路の縦断勾配および水路延長(流出口の位置)や流出口の構造(敷高など)の固定的な条件に支配されるが,承水路内部やこれに沿って起こる堆砂に伴う水路勾配の変化ならびに堆砂域の消長に左右されて,その形態が変化することがわかった。
- 岐阜大学の論文
- 1985-12-15
著者
関連論文
- 多面的機能を継承する社叢林の保全管理の課題
- 中山間地域の景観を活かした農村整備構想 : 岐阜県白鳥町白鳥東部地区
- スリランカと日本における農業的土地利用法の比較検討
- 東海3県における市民農園の展開と課題
- 農村文化のシンボルとしてのホタル保全活動の展開
- 高須輪中の地下構造
- マサ土開畑地におけるガリ侵食の発達形態
- マサ土開畑地のテラス承水路における堆砂形態
- 青蓮寺開拓地における排水不良地の改良(2) : 暗渠の構造と排水特性
- 青蓮寺開拓地における排水不良地の改良(1) : 暗渠の配置形式について
- 宮田用水地域における土地利用計画と用水土地改良区の役割
- 仮ケイハダの滞砂機能について--傾斜開畑地における土砂流出の抑制工法-1-
- ジャワ島(インドネシア)の灌漑システムとその維持管理の現状
- 青蓮寺開拓地における排水不良地の分布とその特性
- 傾斜開畑地における排水路内の滞砂実態とその実験的考察
- 開畑に伴うガリ侵食の発生形態について
- 開畑地におけるユウ水の出現機構について
- 青蓮寺開拓地における土壌侵食の研究-4-ウネ立てによる保全管理について
- 新規開こん畑における農地保全とその実態
- リモ-トセンシングの農業土木への応用に関する研究-1-リモ-トセンシングによる開懇畑の土壌水分分布調査
- 青蓮寺開拓地における土壌侵食の研究-2-造成工事の諸問題
- 青蓮寺開拓地における土壌侵食の研究-3-未換地の災害とその圃場管理について
- 地方都市近郊農村における土地利用形態の変化と集落特性
- 農業公園内に設置された市民農園の評価 : 従来の市民農園との比較を通して
- 高付加価値型農業の展開を支える基盤要件 : 雨除けトマト栽培施設の立地形態の側面から
- 集落構造の変質に対応した生活環境整備の基本構想 : 滋賀県五個荘町河曲集落の場合
- 体験区画を併設した市民農園の実態と効果 : 岐阜市の市民農園を事例として
- 市民農園を契機とした村づくりのプロセスと効果 : 神戸市西区松本地区
- 中濃用水地域における都市化の進展と維持管理の課題
- GISを用いた高齢者農園の利用距離分析
- 棚田保全活動の現状と課題
- 土壌物理性と受食性の関係 : 新規開発農地の土壌侵食制御に関する研究(I)
- 茅葺き民家集落の景観保全に対する住民意識
- 中山間地域に立地する農業公園の実態と整備課題 : 岐阜県高鷲村の事例
- 地域営農に貢献した農業用水路を保全する景観整備構想
- ルーラル・アメニティを意識した農村計画の展開方向 : 岐阜県恵那市を事例として
- 用水管理を担う土地改良区の現状と再編方向
- 親水公園の利用行動と利用者意識
- オーナー農園を通した都市・農村交流
- 中山間地域における都市・農村交流のあり方 : 岐阜県朝日村を事例として
- 中山間の地域資源を保全する農村計画の方向 : 岐阜県朝日村を対象として
- 総合討論
- 体験区画を併設した市民農園の実態と効果 : 岐阜市の市民農園を事例として