バスケット・ボール,チェスト・パスの考察
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概要
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バスケット・ボール・ゲームは益々スピーディーな展開が要求され,それにつれ状況の変化もめまぐるしく移り変わるのであらゆる場面に敏速,的確,かつ効率よく対応することが必要である.初心者指導におけるパス及びキャッチでの基本的要素は次の通りである.(1)ジャンプ(空中)してキャッチすること.ボールには必ずミートすること,ボールにループがかかった状態であれば,落下するポジションにすばやく移動しタイミングよく上にジャンプしてキャッチすること.ボールがフロアーとパラレルにパスがされれば必ずパスラインに入り,すばやくミートし身体が空中にある時にキャッチすること.(2)着地の基本はまず両足から行うこと.空中でボールをキャッチし左右の足を同時にフロアーに着地させると同時にキャッチャーの確認を行い,1歩キャッチャー方向に踏み込みながら強いホロースルーでパスを行うこと.(3)ジャンプ・キャッチの目的はディフェンスとオフェンスの状態を確認するためであること.ジャンプ・キャッチからのパスは図1で示した通り, 15/18秒かかっている訳である,このことについては,場面の変化に対応すべく,ピッチャー自身が作りだしている時間である,その間に状況判断が可能になり,スピードのある的確なパスができる訳である.(4)ジャンプ・キャッチにてディフェンス・オフェンスが確認できれば片足で着地すること.よりすばやいパスを行うには,ボールに必ずミートしキャッチャーと反対方向に片足を着地させること,例えばボールが前方から来て左側にいるピッチャーにパスを行う場合,まずボールにミートし空中でキャッチを行い,着地の時に右足をパス・ラインの外側,かつピッチャーと結んだ直線上に強く振り出しながら反力をボールに集中させてパスを行うということである.(5)ジャンプ・キャッチしてフェイントを身につけること.ボール保持の時間(空中)でフェイントをかけながらパスを行う.(6)ジャンプ・パスを行う.ボールを空中でキャッチして,空中でパスを行うこと.空中でディフェンス・オフェンスの状態が確認できた場合にはジャンプ・パスを行う.また確認ができなかった場合,ディフェンスが強くキャッチが難しい時などピッチャーに対するリターン・パスが有効である.参孝のために各関節の15/18秒間における軌跡を図2に示した.[figure]左足を大きく後方に振り出しながらボールをキャッチし右足関節は3-7コマ間の0.22秒間で90cmの移動を行い,着地後に膝が前方にと移動している.肘については実線で表したが,大きく上から下に,しかも後方に移動しながら反力を利用し,下から上に,かつ前方へと移動し,強いホロースルーが感じられる.パスをしようとする方向に上体を移動させ,下半身は逆方向の運動をしてボールにスピードを加えており,ホロースルーの後,右足にてフロアーを強く蹴り,身体をもとに戻してボールをキャッチするための姿勢を作りだしているのである.
- 1984-03-31
著者
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