歴史的事実の誤認識における「ラベリング効果」について
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概要
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本研究では, 日本史学習において頻出する6つの「ラベル」(縄文時代・鎖国・開国etc.)を取り上げ, 「ラベリング効果」という視座から事実認識の誤りを検討した。大学生を対象に実施した調査の結果, 取り上げたすべてのラベルに関して予測された誤認識が認められ, 歴史的事実をラベルの方向に歪曲して理解しているケースが少なからず存在することが明らかとなった。さらに, そのような誤認識が, 江戸・明治両時代の特徴を事実以上に対立的にとらえるという偏った歴史認識の形成に影響を与えている可能性も示された。以上のことから, 「ラベリング効果」という心理学概念が, 歴史学習における事実認識の誤りの研究にとって有効であることが示唆された。
- 札幌学院大学の論文
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