<原著>フェノール性酸化防止剤の同時分析 : 高速液体クロマトグラフ法, キャピラリー電気泳動法およびガスクロマトグラフ法による比較
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概要
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代表的な2種類のフェノール性酸化防止剤であるブチルヒドロキシアニソール(BHA)とジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の標準混合溶液を電気化学検出器付き高速液体クロマトグラフ法(HPLC), ミセル動電クロマトグラフ法(MEKC)およびキャピラリーガスクロマトグラフ法(GC)により同時分析した.その結果, 分析時間はHPLCでは22分, MEKCおよびGCでは10分以内であった.ピーク面積で求めた回帰直線は3方法すべてで良好な直線性を示した(R^2<0.99).検出限界量は3方法のうちMEKCが10^<-14>molesで最も小さかった.併行精度(同一日の繰り返し性)または室内再現精度(日を変えて測定する)についてみると, 併行精度を示す相対変動係数(R.S.D., %)は移行または保持時間はすべて1%以下であった.ピーク面積の併行精度を示すR.S.D.はHPLCとGCでは5%以下であったがMEKCでは5%以上であった.室内再現精度(R.S.D., %)は移行時間がMEKCでは5%以下であったが, HPLCとGCでは1%以下であった.ピーク高の室内再現精度を示すR.S.D.はMEKCで5%以下であった.以上の成績から, これら3方法はいずれも食品中のBHAとBHTの同時分析に適用できると思われる.
- 2001-08-25
著者
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藤井 俊子
川崎医療福祉大学医療技術学部臨床栄養学科
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河辺 聡子
川崎医療短期大学介護福祉科
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藤井 俊子
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科健康科学専攻非常勤
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河辺 聡子
川崎医療福祉大学医療技術学部
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藤井 俊子
川崎医療福祉大 大学院医療技術学研究科
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