針葉型による沖縄の地スギの特性(資料)(林学科)
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概要
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1609年島津藩は, 琉球藩攻略後, 大陸貿易を強制させ, 木造船資材自給のため, 自藩のスギさし穂, さし木法などを供興したのではと推定される。造船技術も進んでいたようで, 唐船と称する琉球独得の大型木造船(乗員200∿300人)を建造して, 支那大陸との貿易を行なっていた。造船用材としては, リュウキュウマツの大木が主体となり, 帆柱用その他にスギ材が用いられていたようである。(2)穂木は, スギ敷地と称せられる杣山(藩有林)の適地に, じかざしで植栽されていた。種子による方法も記載されているが, さし木法が主体で, その技術が北部地方で伝承され, それらの後裔樹が戦後の困乱期に盗伐を免れ, 搬出不便な山奥へその一部が残っている。以上の実験結果から, 沖縄に藩政時代から伝承された地スギは, 木造船用材としての必需資材として南九州地方へ広く分布するメアサ系統が移入され, 次第に亜熱帯地域へ適応した品種となったと考えられる。
- 琉球大学の論文
- 1975-12-01
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