<原著>群馬町での生活習慣病予防研究 : 第一報
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概要
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群馬県群馬郡群馬町29地区の住民を対象に, 生活習慣病の予防研究を行った。【基礎調査】対象は51人(男17人・女34人, 年令は36〜71歳 : 59.2±8.6才)で, BMIは23.3±3.0kg/m^2,肥満者(BMI≧25.Okg/m^2)11人(21.6%), 高コレステロール血症(≧220mg/dl)20人(39.2%), 高トリグリセリド血症(≧150mg/dl)12人(23.5%), 低HDLコレステロール血症(<40mg/dl)3人(5.9%)であった。HbA_1cは5.1±0.4%で, 6.5%以上の者は3人(5.9%)で, 75g経口ブドウ糖負荷試験では, 正常者34人(66.7%), 境界型8人(15.7%)糖尿病9人(17.6%)であった。高血圧(収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90mmHg)は23人(45.1%)であった。【介入および4ヶ月後の結果】基礎調査参加者を対象に, 食事療法や運動の指導, 生活習慣病に対する講演会などを行い, 4ヶ月後に同様の検査を行った。基礎調査(指導前)および4ヶ月後(指導後)ともに参加者したのは21人(男6人・女15人, 36〜73才 : 59.4±9.6才)であった。BMIは指導前24.7±3.1kg/m^2,指導後24.3±2.8kg/m^2で, 有意に減少した(P<0.05)。総コレステロール, トリグリセリドは有意の変化はなかった。HbA_1c指導前5.4±0.4,後5.1±0.3で, 全例が低下し, その変化は統計的にも有意であった(p<0.01)。耐糖能は, 指導前は正常型12人, 境界型5人, 糖尿病型4人であったのが, 指導後にはそれぞれ15人, 4人, 2人となり, 耐糖能の改善がみられた。血圧は有意な変化はなかったが, 高血圧者は指導前10人であったものが, 指導後8人と減少した。本研究は, 指導期間がわずか4ヶ月であったものの, 一応の成果がみられた。本研究は今後も継続の予定である。
- 群馬大学の論文
著者
-
伴野 祥一
群馬大学医学部保健学科
-
村上 正巳
群馬大院・医・病態検査医学
-
伊藤 弘麿
群馬大学医学部内分泌・糖尿病内科
-
大山 良雄
群馬大学医学部附属病院総合診療科
-
宇都木 敏浩
宇都木内科
-
宇都木 敏浩
群馬大学医学部第二内科
-
福村 幸仁
群馬大学医学部臨床検査医学
-
大山 良雄
群馬大学医学部附属病院救命総合医療センター
-
大山 良雄
群馬大学 医学部 保健学科
-
後藤 貴浩
熊本大学教育学部
-
村上 正己
群馬大学医学部附属病院検査部
-
宇都木 敏浩
群馬大学 医学部 保健学科
-
宇都木 敏浩
群馬大学 医学部保健学科
-
新井 淑弘
群馬大学教育学部保健体育講座
-
柳川 益美
群馬大学教養部保健体育研究室
-
上條 隆
群馬大学教養部保健体育研究室
-
福村 幸仁
群馬大学医学部附属病院検査部
-
上條 隆
群馬大学教育学部
-
後藤 貴浩
群馬大学教育学部
-
柳川 美麿
群馬大学教育学部
-
鹿村 真理子
群馬パース看護短大
-
新井 淑弘
群馬大学
-
村上 正己
群馬大学医学部附属病院・検査部
-
柳川 益美
群馬大学教育学部保健体育
-
上條 隆
群馬大学教育学部保健体育
-
大山 良雄
群馬大学医学部第二内科
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