脊髄損傷による対麻痺者に合併する生活習慣病に関する文献的研究

概要

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本研究では、脊髄損傷による対麻疹者(以下、対麻痺者)に合併する生活習慣病に関する論文をPub Medおよび医学中央雑誌のデータベースにて検索し、ノイズを取り除いた論文37編について肥満、高血圧、心血管疾患および糖代謝異常の疾患ごとに有病率を調査研究した。その結果、対麻痺者の肥満に関する論文の中で、対麻痺者の体脂肪率は、健常者より有意に高いと指摘する報告があった。対麻痺者の運動群における体脂肪率は、非運動群における体脂肪率よりも低い値を示す。さらに、運動群の体脂肪率は、健常者より低いと指摘する報告もあった。この報告は、大変興味深い。対麻痺者における高血圧症と心血管疾患の有病率は、健常者よりも高いか、あるいは同程度であると指摘する報告もある。対麻痺者は、健常者と同様に、加齢に伴い高血圧症と心血管疾患の有病率は、増加することが示唆された。対麻痺者の高血圧症と心血管疾患は、第5・第6胸髄損傷以下のレベルに局在するとの報告もある。対麻痺者における糖代謝異常は、健常者に比べて有意に高く、その原因として、加齢や受傷後の影響によって増加することが示唆された。対麻痺者における生活習慣病の原因は、麻痺による基礎代謝量の減少ならびに、エネルギー消費量の減少が、エネルギーの過剰摂取を引き起こす。その結果、内臓脂肪の蓄積を招き、肥満を引き起こすことが示唆された。今回、対麻痺者の肥満、高血圧、心血管疾患および糖代謝異常に関する文献から生活習慣病の成因について調査した。その結果、健常者と同じように、生活習慣病の成因には、肥満が関連していることが判明した。対麻痺者は、受傷後の日常生活のみでは、きわめて低いエネルギー消費になってしまう。健康の維持増進のためには、積極的にスポーツに参加し、習慣化していくことが必要である。脊髄損傷による対麻痺者には、システィマティクにスポーツに継続的に参加することが可能な環境が必要である。
群馬パース大学の論文

脊髄損傷による対麻痺者に合併する生活習慣病に関する文献的研究

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