鎖肛手術支援のための切開シミュレーションシステムの開発(一般セッション, 産業応用とパターン認識・メディア理解)
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概要
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本稿では, 鎖肛手術支援のための切開シミュレーションシステムについて述べる.鎖肛は肛門が閉鎖している先天的な形成異常であり, 治療には新生児期に肛門形成手術が必要とされる.しかし, 鎖肛のタイプによって直腸や括約筋の位置や形状が異なるため, 手術時に尿道や***のような正常組織を傷つけ障害が残ってしまう危険が伴う.そのため, 正確な手術計画立案を立て, 括約筋, 肛門, 直腸の位置を把握することが非常に重要である.そこで本研究では, 手術計画立案の支援や術中支援, 手術訓練を目的とした切開シミュレーションシステムを開発する.本シミュレーションシステムは, 切開の深さを数値入力し, マウスで切開の場所を指定することで, どの程度の深さ・位置で臀部を切り込めば括約筋までメスが届くかをシミュレートする.本システムは, 入力インタフェース部, 質点ばねモデル構成部, 変形計算部, 画像再構成部, 可視化処理部(仮想化内視鏡システム)からなる.このシステムを幼児臀部CT像6症例に適用した結果, 開口部と各組織の位置関係を容易に把握でき, また, 複数切開可能が可能であることを確認できた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-05-13
著者
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森 健策
名古屋大学情報科学研究科
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末永 康仁
名古屋大学情報科学研究科
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北坂 孝幸
名古屋大学大学院情報科学研究科
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渡邉 芳夫
あいち小児保健医療総合センター外科
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渡邉 芳夫
あいち小児保健医療総合センター小児外科
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末永 康仁
名古屋大学
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森 健策
名古屋大学
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山本 哲也
名古屋大学大学院情報科学研究科
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渡邉 芳夫
あいち小児保健医療総合センター中央検査部臨床検査科
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渡邉 芳夫
あいち小児保健医療総合センター
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山本 哲也
名古屋大学
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