アセチル化リン酸架橋澱粉糊化液の流動特性に与える澱粉の化学変性程度の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Waxy corn starch was modified doubly by acetylation and cross-linking with acetic vinyl and phosphorus oxychloride (POCl3). Degree of cross-linking was varied using 0.008∼0.02% phosphorus oxychloride, and acetylated substitution was adjusted to the same degree on all starch samples. Flow properties of these starch suspensions were determined by using a capillary tube viscometer. Flow parameters of these starch suspensions were markedly changed over 1.21×10-4% (w/w) of the phosphorus content. Logarithmic value of the consistency factor, logK and apparent viscosity, logμa, for the power law model, decreased with increasing phosphorus content of starch. When the phosphorus content of these modified starch (cross-linking level) was over 9.00×10-4% (w/w), the swelling of starch granules was retarded. This led to the small change in logK and logμa values. Flow properties of modified starch suspensions were found to be affected rather by the cross-linking modification of starch than by the acetylated modification.ワキシーコーンスターチを由来澱粉として, アセチル置換度を一定にし, リン酸架橋度を段階的に変えたアセチルリン酸架橋澱粉を試作し, 澱粉の化学変性処理が, その澱粉糊化液の流動特性(レオロジー)に与える影響を検討した結果, 以下の知見を得た.(1) 天然澱粉にリン酸架橋すると, 1.21×10-4%(w/w)の微量の架橋リン含量で, その糊化液の流動特性などのレオロジー特性は大きく変化した.(2) 流動特性を流動パラメータで評価すると, リン酸架橋澱粉の糊化液は, 架橋リン含量に伴ってパラメータは減少した. 特に, 架橋リン酸含量の増加に従ってコンシステンシー係数Kとみかけ粘度μaの常用対数値logKとlogμaは, 架橋リン含量に従って減少した.(3) 架橋リン酸含量が9.00×10-4%(w/w)以上になると, 糊化澱粉の膨潤抑制が強くなり, コンシステンシー係数Kとみかけ粘度μaの架橋リン酸含量に対する減少割合は小さくなった.(4) 澱粉糊化液の流動特性は, リン酸架橋の程度に大きく影響を受けることがわかった.
- 2004-11-15
著者
関連論文
- 凍結乾燥食品のコラプス防止のための電気容量変化を用いた氷結率の設定
- アセチル化リン酸架橋澱粉糊化液の流動特性に与える澱粉の化学変性程度の影響
- 過熱水蒸気処理における遠赤外線加熱併用が大豆油の品質に及ぼす影響
- 3-9-2 メタン発酵ガスと廃食油乳化燃料を混焼する発電システムの運転試験(3-9 メタン・水素発酵,Session 3 バイオマス等,研究発表)
- 鰹節の切削加工に及ぼすガラス転移温度の影響
- 遠赤外線加熱を付加した過熱水蒸気処理によるバイオマスの炭化速度に及ぼす試料サイズの影響
- Two-element Model Analysis of the Viscoelastic Behavior of Liquid Food Materials by Means of the Non-rotational Concentric Cylinder Method
- 食品の物性解析およびプロセス開発に関する工学的研究
- レオメーターを用いた粘性液体食品の新しいレオロジー評価の可能性
- Comparison of the Viscoelastic Properties of Fluid Foods Measured by the Non-rotational Concentric Cylinder Method with Those by the Dynamic Oscillatory Method
- バイオテクノロジー
- マグロ及びカツオ魚骨からの魚油の抽出とその品質に及ぼす凍結粉砕と乾燥操作の影響
- 電気的物性を利用したフライ油の劣化度の測定
- 液状食品の非ニュートン流動性と粘弾性挙動(K09 液体工学部門企画)
- 膜乳化技術の進展と利用 (特集 食品分野における膜処理技術)
- 加圧・加熱併用によるデンプン-水-グリセリン系のゲル化 : 食品
- 過熱水蒸気を用いる炭水化物の炭化特性
- 炊飯過程における米の糊化変化の非破壊・連続計測
- 化工澱粉糊化粒子の膨潤に及ぼすずり応力の影響
- 化工澱粉糊化液の流動特性評価のための簡易測定法
- 化工澱粉化液の流動特性のずり応力依存性
- 量販店の水産惣菜,加工品の現状と将来--SMの場合
- たれ類の成分間反応の科学と製品特性
- 調味料の小袋包装の現況と包装による品質保持技術 (天然調味料の近況とその利用)
- たれ類のバラエティ開発
- DSCを用いた凍結サバの低温切断温度の推定
- DSCによる凍結すり身の低温切断条件に及ぼす油脂含量の影響
- 曲げ荷重により切断した凍結魚肉の切断面角度の予測
- 凍結魚肉の引っ張り破壊挙動の筋線維配向角度依存性に関する研究
- 曲げ荷重により切断した凍結魚肉の切断面角度に及ぼす筋線維配向角度の影響
- 割裂荷重による凍結魚体の縦割り切断加工
- 誘電特性を利用した食品の相転移の検出 : 食品
- 誘電特性を利用した澱粉含有食品の糊化機構の解析 : 食品
- 食品の凍結乾燥過程における重量と電気容量の変化
- 非回転二重円筒法による液状食品の粘性および粘弾性の簡易測定
- 加熱によるダイコンの軟化およびペクチンの分解に関する速度論的解析
- 遠赤外線加熱の付加による過熱水蒸気処理の伝熱速度および熱効率の改善
- 食品エマルションの界面特性に与える乳化剤の種類と濃度の影響 : 食品
- 液状食品の粘性および粘弾性の簡易測定法 : 食品
- 電気容量を用いた食用油脂の融点測定
- 凍結魚の3点曲げ切断特性に与える切り欠き導入の影響
- 流動食品の新しい粘弾性測定法 (特集:高齢社会における介護食)
- 多孔質膜を用いる乳化技術とその特性
- 食品エマルション工学(4)膜を用いる乳化技術とエマルションの機能化
- 過熱水蒸気を用いる食品加工とその処理特性 (特集:過熱水蒸気を用いた食品加工)
- 膜乳化技術 - その特性と利用 -
- 膜乳化 (Membrane Emulsification Method)
- 膜を利用した乳化技術
- トウモロコシ油O/W型エマルションの流動特性
- 膜特性を利用するエマルションの転相 : 食品
- 膜乳化法による食品エマルションの調製とその特性
- 過熱水蒸気・遠赤外線加熱併用処理による廃棄バイオマスの炭化エネルギ