超微小茎頂分裂組織培養法を用いたわが国のキクの新病原体キククロロティックモトルウイロイドの除去
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概要
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新葉のクロロシスを示したわが国のキク品種から, キククロロティックモトルウイロイド(CChMVd)のプライマーを用いたPCR法によりCChMVdの感染によると考えられるバンドが認められた.数種のプライマーを設計し, 'ピアト'の増幅バンドの塩基配列を決定したところ, 弱毒系統であるCChMVd(gb_CCH247121)の塩基配列と9つの塩基を除き一致した.さらに, CChMVdがすでに全国的に蔓延していることを, 各地域から採集したキクの検定から明らかにした.また市販の切り花においても, 一部の地域あるいは輸入の切り花から低濃度でCChMVdが検出された.本実験では, 微細に摘出した茎頂分裂組織をキャベツ'春波'の根端へ移植して培養する超微小茎頂分裂組織培養法を試みたところ, 'ピアト'で29再生個体のうち1個体で, また, 'ステッツマン'で6再生個体のうち2個体がCChMVdフリー個体であった.CChMVdはわが国では未報告であったが, キクわい化ウイロイドと同じく注意を要するウイロイドであり, その除去には超微小茎頂分裂組織培養法を用いることが有効であった.
- 2005-09-15
著者
-
大石 一史
愛知県農業総合試験場
-
矢澤 進
京都大院農学研究科
-
矢澤 進
京大農
-
矢澤 進
京都大学農学研究科
-
細川 宗孝
京都大学大学院農学研究科
-
細川 宗孝
京都大学農学研究科
-
松下 陽介
京都大院農学研究科
-
Yazawa Susumu
Lab. Of Vegetable And Ornamental Horticulture Div. Of Agriculture Graduate School Of Agriculture Kyo
-
松下 陽介
京都大学農学研究科
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