昭和基地大気中の二酸化炭素
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概要
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第13次越冬観測の際,南極昭和基地における地表大気中の二酸化炭素濃度を,非分散型赤外線ガス分析計を使用して,1972年3月から1973年1月まで測定した.測定器の更正には日本から運んだボンベづめ更正ガスを用いた.昭和基地は69°S, 39.5°Eに位置し,測定器を設置した研究室の標高は13mである.測定結果は317 ppm〜328 ppmと分散しており,次のような季節変化の傾向がみられた.1)南極の夏季は高い値を示した(324±4 ppm). 2)南極の夏が終わると急速に低下した.3)南極の冬の前半期(5,6,7月)は低い値を示した(319±4 ppm).4)南極の冬の後半期(8〜11月)にはわずかながら増加の傾向を示した(319±4ppm→323±3 ppm).5)11ヵ月の平均値は322±7 ppmであった.PALES and KEELING (J. Geophys. Res., 70, 6053, 1965)およびBROWN and KEELING (J. Geophys. Res., 70, 6077, 1965)によるハワイおよび南極点での観測結果とはやや異なったが,その原因についてはさらにくわしい研究が必要である.
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