第26次日本南極地域観測隊越冬隊動物目視観察報告1985
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
第26次日本南極地域観測隊越冬隊(1985年)は環境科学モニタリング観測計画の一環として, 昭和基地周辺にて大型動物モニタリングを行った。アデリーペンギン, ウェッデルアザラシ, コウテイペンギン, ナンキョクオオトウゾクカモメ, その他の海鳥を対象とした目視観察を実施した。オングル島周辺の海氷は1985年3月に割れはじめ, 4月9日にすべて流出した。オングル海狭が再び完全に結氷したのは5月であり, 雪上車の氷上走行が可能となったのは6月であった。アデリーペンギンは4月27日に視認したのを最後に冬期間は観察されなかった。9月29日にアデリーペンギンのものと思われる足跡を認めた後, 10月21日に再びその姿を確認した。11月16日に産卵, 12月23日に雛を確認した。7つのルッカリーでの最大個体数は合計2143羽であった。ウェッデルアザラシも4月-9月はほとんど見られなかった。9月末から1頭から数頭の群をしばしば見かけ, 10月10日には出産直後の子を見た。大きな群は3月25日にとっつき岬の近くで, それぞれ約100頭の3群を見た。10月下旬にはルンパの近くで30頭以上の雌が集団で出産していた。最多数は親34頭, 子26頭であった。コウテイペンギンは3月末から4月初めにとっつき岬までのルートで, 数羽から10羽の群を10以上(計数10羽)視認した。基地周辺では10月23日に10羽を確認しただけだった。ナンキョクオオトオゾクカモメは5月中旬に姿を消し, 10月20日以降基地で毎日見られた。最大出現個体数は23羽であった。この他ユキドリ, ナンキョクフルマカモメ, マダラフルマカモメ, イワツバメを視認した。
著者
関連論文
- 第26次日本南極地域観測隊越冬隊動物目視観察報告1985
- 第26次日本南極地域観測隊沿岸調査旅行報告1985
- 平成8年度化学教室研究報告
- 平成7年度化学教室研究報告
- 平成6年度化学教室研究報告
- 平成5年度化学教室研究報告
- 平成4年度化学教室研究報告
- 平成3年度化学教室研究報告
- 1981-1982年ドライバレー地域調査報告
- 平成12年度化学教室研究報告
- 平成11年度化学教室研究報告
- 平成10年度化学教室研究報告
- 平成9年度化学教室研究報告
- 昭和基地の降雪および飛雪の化学組成(1985)
- コンロン山北東の河川・湖沼の水質
- 横浜で観測された酸性雨(1991年8月〜2004年8月)
- 横浜で観測された酸性雨(2003年4月〜2004年8月)
- 横浜で観測された酸性雨(2001年4月〜2002年3月)
- 横浜で観測された酸性雨(2000年4月〜2001年3月)
- 横浜で観測された酸性雨 (1999年4月〜2000年3月)
- 横浜で観測された酸性雨 (1998年4月〜1999年3月)
- 横浜で観測された酸性雨(1996年9月〜1998年3月)
- 北部チベット高原における河川流量の変動と気温との関係(1990年夏)
- コンロン山北東部の蒸発残留塩類について : 粉末X線回折像による分類
- 昭和基地周辺で行った湖沼調査予報(1981,1985年)(英文)
- 南極湖沼の地球化学的特徴(英文)
- 昭和基地大気中の二酸化炭素
- 温泉水の流入による河川水の水質変化
- 長野県八ヶ岳に源を有する河川の水質についての考察
- 昭和基地周辺の湖沼水のモニタリング(英文)
- 南極・ドライバレー地域の湖沼水のホウ素含有量について
- 南極・昭和基地大気中の二酸化炭素濃度(1985年)
- 昭和基地付近の露岩地帯に存在する湖沼の一般的性状について
- タイトル無し