選抜により生じたショウジョウバエの頭部異常形質
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概要
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キイロショウジョウバエ,Drosophila melanogasterの正常形質である野生型集団のなかに,稀に複眼にごくわずかの異常を伴う個体が現われることがある。この個体を対交配pair matingによって毎代選抜を行なうと,複眼異常が著しくなることがOregon系統を用いた実験で見出されている(Takaya, Kaji and Inouye, 1960a, 1960b, 1963)。本研究は,野生型のOregon系統以外の系統でも選抜により同様の効果が現れるかどうかを確かめるため,Shioya(塩谷),Kirishima(霧島),Bochu(坊中)の3系統についてしらべた。その結果,何れの系統でもその野生型集団内に稀に複眼異常の個体が見出され,対交配によって毎代選抜を続けると,代を重ねるにしたがってその程度が強くなり,それとともに触角の重複した個体が見出された。これらの実験結果とそのメカニズムについて考察した。
- 大手前大学・大手前短期大学の論文
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