脂環式テルペン骨格を有する新規エポキシ樹脂の合成と硬化
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概要
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単環式モノテルペンビスフェノール (YP-90®), 1, 3-メンタンビスフェノール, 2, 8-メンタンビスフェノールおよび単環式モノテルペンビス-2', 6'-ジメチルフェノールを出発原料とし, これらのビスフェノール類とエピクロロヒドリンの相間移動反応により, エピクロロヒドリン付加体を合成し, 低温でアルカリにより閉環させてエポキシ樹脂を合成した。3, 3'-ジメチル-5, 5'-ジエチル-4, 4'-ジアミノメタン (キュアハード MED®) を硬化剤として用い, 示差走査熱量計 (DSC) により合成したエポキシ樹脂の硬化反応性を検討すると, いずれのテルペン型エポキシ樹脂の硬化反応性もビスフェノールAジグリシジルエーテル (DGEBA) より低下することが認められた。テルペン型エポキシ樹脂硬化物の曲げ弾性率, 破壊靭性値はDGEBA硬化物に比してやや低下したが, ガラス転移温度 (Tg) は増加し, 低吸水性であった。メチルヘキサヒドロフタル酸無水物硬化系では, テルペンビスフェノール'およびテルペンビス-2'-6'-ジメチルフェノールから合成したエポキシ樹脂硬化物の曲げ強度, 曲げ弾性率, 破壊靭性値はDGEBA硬化物と同程度であるが, ガラス転移温度 (Tg) は増加した。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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