アルミニウムアセチルアセトナート-有機ホウ素化合物系触媒によるエポキシ樹脂の硬化反応
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概要
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アルミニウムアセチルアセトナート (Alacac<SUB>3</SUB>) とホウ酸アルキルエステルまたは置換フェニルボロン酸エステルとの二成分系触媒がエポキシ樹脂の硬化剤として有効であることを見出し, その硬化挙動を検討した。Alacac<SUB>3</SUB>-ホウ酸トリブチルによる脂環式エポキシ樹脂 (セロキサイド2021) のゲル化速度は, エピビス型エポキシ樹脂 (エピコート828) に比して著しく大であった。Alacac<SUB>3</SUB>-ホウ酸アルキルエステルB (OR) <SUB>3</SUB> (R=Me, Et, <I>i</I>-Pr, Bu) によるセロキサイド2021のゲル化時間は, アルキル基によらずほとんど一定であった。Alacac<SUB>3</SUB>-置換フェニルボロン酸ジイソプロピルエステル系触媒によるセロキサイド2021のゲル化速度は, Hammettの規則にしたがい, 電子吸引性の<I>p</I>-ニトロ体, <I>m</I>-ニトロ体で最も活性が大であった。加水分解しにくい2-アリール-4-フェニル-1, 3, 2-ジオキサボロランでは著しく触媒活性が低下した。Alacac<SUB>3</SUB>とフェニルボロン酸との反応から, ゲル化反応の活性種は, つぎのような構造の錯体であると推定した。<BR>(R=<I>p</I>-NO<SUB>2</SUB>, <I>m</I>-NO<SUB>2</SUB>, <I>p</I>-Cl, H, <I>p</I>-OMe)
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文
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