黒麴菌の系統解析と OTA 非生産性
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概要
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黒麴菌は,沖縄の泡盛や九州地方での焼酎造りに使われている有用糸状菌であり,製麴中に大量のクエン酸を生産することでもろみを酸性にし,暖地での醸造に適しているとされている.黒麴菌は,1901 年乾により Aspergillus luchuensis として初めて報告されたが,その後も A. awamori など複数の株が報告されており,その分類には混乱が見られる.そこで,黒麴菌について分子生物学的な解析を行い,黒麴菌は,A. niger などとは違う種であること,また,カビ毒 OTA 非生産性であることを明らかとした.黒麴菌の有用性,安全性から A. luchuensis とすることを提案している.
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