並河天民の師―有馬凉及について
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概要
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並河天民は『傷寒論』を重要視し,その弟子たちに張仲景方の重要性を唱えていた。天民の師のひとりである有馬凉及は,まだ古方が流布する前の時代に,天皇に対し衆議を経ずに"承気湯"を奉じていた。承気湯は張仲景の医書に由来する処方である。松原一閑斎の弟子である合田求吾の『医道聞書』に「此古方ノ起リハ有馬良牛ト云者天下ノ英雄ニテ後西院ノ違勅ヲ蒙リシ程ノ人ナリ。ソレヨリ天民ニ伝ヘラレタリ。」とあることから有馬凉及は並河天民に『傷寒論』を重要視させた師の一人であることが判明した。
著者
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牧角 和宏
牧角内科クリニック
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栗林 秀樹
越谷大袋クリニック
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岡田 研吉
岡田医院
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山口 秀敏
信州医療福祉専門学校
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別府 正志
東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター
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並木 隆雄
千葉大学大学院医学研究院
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中田 英之
練馬総合病院
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松岡 尚則
東邦大学総合診療・急病講座
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阿南 多美恵
練馬総合病院漢方医学センター
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三浦 於菟
東邦大学総合診療・急病講座
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秋葉 哲生
練馬総合病院漢方医学センター
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笛木 司
マツヤ薬局
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頼 建守
東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター
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植松 海雲
東邦大学総合診療・急病講座
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岩井 泉
吉祥寺東方医院
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河野 吉成
東邦大学総合診療・急病講座
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田中 耕一郎
東邦大学総合診療・急病講座
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板倉 英俊
東邦大学総合診療・急病講座
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奈良 和彦
東邦大学総合診療・急病講座
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芹澤 敬子
東邦大学総合診療・急病講座
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頼 建守
東京医科歯科大学
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