Telaprevir/Peginterferon/Ribavirin 3剤併用療法施行中に急性膵炎を発症し,Telaprevirの再投与により再燃を来たした1例
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概要
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症例は肝細胞癌治療歴のあるC型慢性肝炎の61歳男性.初回治療としてTelaprevir(TPV)・Peginterferon(PEG-IFN)・Ribavirin(RBV)の3剤併用療法を開始後第17病日に急性膵炎を発症した.TPVを中止,PEG-IFN/RBVの投与を継続しつつ,抗生剤・蛋白分解酵素等にて保存的に加療し,改善を認めた.しかし,その後陰性化していたHCV-RNAが陽転したため,十分なインフォームドコンセントのもと,TPVの投与を再開した.再開10日目に,膵炎の再燃をきたし,再度入院の上保存的に加療した.本例は再投与の結果からTPVによる薬剤性膵炎と確定診断ができる.今後C型慢性肝炎に対する抗ウイルス剤が新たに導入されてくることから,薬剤性膵炎は留意していくべき問題と考え,ここに報告する.
著者
-
金井 隆典
慶應義塾大学 医学部 消化器内科
-
齋藤 英胤
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
海老沼 浩利
慶應義塾大学医学部内科学教室
-
福原 誠一郎
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
福原 誠一郎
慶應義塾大学医学部内科学(消化器)
-
金井 隆典
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
日比 紀文
慶應義塾大学
-
船越 信介
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
中本 伸宏
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
南 一洋
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
松下 美紗子
慶應義塾大学医学部消化器内科
-
南 和志
慶應義塾大学医学部消化器内科
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