コーヒー摂取が胃運動および自律神経活動に与える効果の検討
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概要
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コーヒーの様々な生理機能が注目されているが,消化管への作用に関しては不明な点が多い。そこで,コーヒー摂取による胃運動および自律神経活動への作用を検討した。検査日0時から絶食した男性(21.3±0.3歳;常飲者12名,非常飲者12名)24名を対象に,コーヒー,カフェインレスコーヒーまたはお湯(260mL)をロールパン(285kcal)とともに摂取させるクロスオーバー試験を実施した。評価は胃電図解析および心拍変動解析により行い,胃電図は空腹時18分間と食後45分間,心拍変動は空腹時と食後35分後の各10分間測定した。コーヒー摂取でお湯と比べて食後10-20分の胃電図の正常波パワーが有意に高値を示した。また,コーヒー摂取時のみ自律神経活動指標値が有意に増加し,この効果はコーヒー常飲者(≧1cup/日)で顕著であった。本結果から,コーヒーは胃運動と自律神経活動を亢進させることが示唆された。
著者
-
津田 謹輔
京都大学大学院人間・環境学研究科
-
山崎 英恵
京都大学大学院農学研究科応用生命科学専攻
-
松永 哲郎
京都大学大学院 農学研究科 食の未来戦略講座(味の素寄附講座)
-
足達 哲也
京都府立医科大学大学院医学研究科
-
近藤 高史
京都大学大学院・農学研究科・食の未来戦略講座(味の素寄附講座)
-
松永 哲郎
京都大学大学院農学研究科食の未来戦略講座(味の素寄附講座)
-
種村 一識
京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻
-
李 子帆
京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻
-
城尾 恵里奈
京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻
-
津田 謹輔
京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻
-
足達 哲也
京都府立医科大学大学院医学研究科細胞分子機能病理学
-
近藤 高史
京都大学大学院農学研究科食の未来戦略講座(味の素寄附講座)
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