蛋白性分解食品の膠質性の研究(第1報) : 味噌の分解熟成の研究
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概要
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味噌の熟成に伴い生成する蛋白分解産物にporosityの異なるポリスチレンスルホン酸(DVB 1, 5, 10, 15%)を作用し,仕込み後12ヶ月にわたり生成する窒素化合物の篩別分析を試みた結果,不溶性窒素の可溶性化は熱成5ケ月程度までで大体終了するが,それ以後は可溶性窒素分の中で比較的分子の大きいものの,低分子化が起ってくることを認めた.また15ケ月熟成試料について同様な篩別分析を行い漏出液の加水分解前後に於けるアミノ態窒素の増加割合を計算した処,分解産物中のペプチッド性窒素は3分子程度のもので,この他に分子の大いさの異なる非Van Slyke性窒素があることを認めた.更に試料にSpincoを応用した処,全く陰性の結果を得,これからも余り大きな分子のものではないことを認めた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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川村 亮
東京農工大学農学部
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赤羽 競
東京農工大学農学部農芸化学教室
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稲垣 福恵
東京農工大学農芸化学教室
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川村 亮
東京農工大学皮革研究施設
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川村 亮
東京農工大学農芸化学教室
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川村 亮
東京農工大学
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赤羽 競
東京農工大学農芸化学教室
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