Bacillus cereus T-105株によるニューコクシン分解酵素の生成 培養条件の検討
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概要
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前報(1)において,漬物から分離したNC分解細菌のうち,B. cereusT-105株が強いNC分解活性をもつこと,およびこの細菌がNCのアゾ基を切断し,脱色することを報告した. 本報において,この菌株を使用して,強いNC分解活性をもつ菌体を多量に得るための培養条件の検討を行った. (1) NCは,0.01%以下では生育阻害はみられなかった.生育の至適pHは7.0,至適温度は30°Cであり,炭素源として1%グルコースを含むブイヨン培地において,生育は増加した.さらに,12時間振盪後,12時間静置培養を行うことによって,生育は著しく増加した. (2) 最も高いNC分解活性をもつ菌体は,12時間振盪後,24時間静置培養を行うことによって得られた.その酵素活性は,生育の静止期後半に増加し,振盪培養条件下で著しく減少した. (3) NC分解酵素活性は,グルコース-6-リン酸,イソクエン酸,α-ケトグルタール酸,リンゴ酸およびアラニンなどの脱水素酵素基質の添加で著しく増加した. なお本報告の要旨は,昭和48年度日本農芸化学会本大会(4月:於東京)で発表した.
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